ハースF1のチーム代表ギュンター・シュタイナーが、フェラーリからジュニアドライバーを2018年のドライバーとして起用するよう依頼されたものの、それを断ったと明かした。
フェラーリはシャルル・ルクレールとアントニオ・ジョビナッツィのふたりにF1での経験を積ませるため、パワーユニットの提供先であるハースかザウバーのシートにつかせたいと考えている。
ルクレールは2016年にGP3で、今年はF2でタイトルを獲得。F1では2016年にはハースから、2017年にはザウバーからFP1に参加し、F1インシーズンテストではフェラーリで走行した。
ジョビナッツィは2015年ヨーロピアンF3、2016年GP2でランキング2位を獲得。今年はけがの影響で欠場したパスカル・ウェーレインの代役として第1戦オーストラリアでザウバーからF1デビューを果たし、第2戦中国GPも引き続き出場した。その後、ジョビナッツィはハースからFP1にも参加している。
フェラーリは、ふたりに他のチームでF1フル参戦の経験を積ませ、スクーデリアにふさわしいポテンシャルがあるかどうかを評価したい考えだ。シュタイナーは、実際、フェラーリから、ジュニアドライバーをひとりチームに加えるよう打診を受けたと認めた。しかし、現ドライバーのロマン・グロージャンとケビン・マグヌッセンを来年も走らせるというチームの方針を貫いたということだ。
「フェラーリとは密接に作業を行っている。だが、彼らは我々の決断を尊重してくれている」とシュタイナーはRACER誌に対して発言した。
「彼らから我々に対して依頼があったのは確かだ。しかし我々はノーと言った。問題ない」
「今のふたりのドライバーとは非常にうまくいっている。何も変える必要はないのだ」
シュタイナーは来年ドライバーラインアップに変更がないことを何度か公言している。
「ふたりと契約した際、プランを整える必要があった。チームには一貫性が必要だ。今の我々は非常に安定した状態であり、ドライバーたちはチームの成長を助けてくれている」
「一貫性が時に悪い方に働くこともある。新しい人材を入れることでいい方向に進むこともあるのだ。だが我々はしっかりしたベースを築きたい。そのためには一貫性が重要だ」
ルクレールとジョビナッツィは、来季ザウバーのレースドライバー候補であると考えられている。