メルセデスのルイス・ハミルトンは、F1ウエットウェザータイヤに関する規則を見直すべきだと強く主張している。現在の規則ではウエット路面用タイヤのセット数が厳しく制限されており、そのためにチームとドライバーがプラクティスで使用を控えなければならない場合がある。
F1日本GP金曜に雨が降り、FP2ではドライバーたちは走行を極端に控えた。コースに出たのは14人、タイムを記録したのは5人。悪コンディションで走ってマシンにダメージを負うリスクを避けるためもあるが、土日が雨になる可能性があったためにタイヤをセーブしたと多くのドライバーたちがコメントした。
現在の規則では、各ドライバーに1グランプリあたりインターミディエイトは4セット、ウエットタイヤは3セット支給される。FP1またはFP2がウエットであると宣告された場合、インターイディエイトタイヤ1セットが追加されるが、ウエットタイヤの追加はない。
ハミルトンは、タイヤをセーブするために走行しないのでは、サーキットまで足を運んだファンが気の毒だと語った。
「(ファンは)雨が降っているのにここまで来てくれて、FP2の間ずっと、僕らがコースに出てくるのを待っていた」とハミルトンは鈴鹿で語った。ハミルトンは4周を走り、このセッションのトップタイムを記録した。
「だから僕は出て行って、走っている姿を彼らに少しでも見せたかった」
「僕らにとっては、(FP2では)出て行かない方がよかったんだ。(タイヤが)決勝で必要になるかもしれなかったからだ。もちろんチームとしては、リスクがあるから走らせたくないという気持ちもあるけど」
「ばかげたルールだよ。ファンが一日中、雨の中で座っているというのに、このばかげたタイヤ規則で制限されているから、僕らはコースに出ることができない」
「タイヤがたっぷりあったら、もっと走れるのに」
「もっと制限を緩めてくれれば、僕らはコースに出て行って、ファンにエンターテインメントを提供できる。それが何より大事なことなんだ」
「FP2の間、雨のなか、ずっと座っていて、3台かそこらしか走っているところを見られないなんて。あんまりだと思う」
「心からそう思うよ。これほどばかげた規則はない」
レッドブル・レーシングのダニエル・リカルドも同じ意見で、ウエットタイヤの規則を来年ぜひとも変更してほしいと訴えている。
「来年、変更すべきだと思っていることがある。それはタイヤのことだ」とリカルド。
「金曜に(ウエットになった場合)インターミディエイト1セットを追加でもらえるけれど、エクストリームはもらえない。そのためにFP2で走らなかった。土曜にまた雨が降る可能性が高いから、重要な予選のためにセーブする必要があったんだ」
「何台か走ったのはよかった。でもこういうコンディションのセッションで全員を走らせようと思ったら、エクストリームを1セット余計に提供する必要があるだろう」