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スーパーGT:TEAM UPGARAGE with BANDOH 2017年第7戦タイ レースレポート

2017年10月16日 15:02  AUTOSPORT web

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UPGARAGE BANDOH 86
2017 AUTOBACS SUPER GT Round7
Chang SUPER GT RACE

●開催日:公式予選 10月7日(土)/決勝 10月8日(日)
●開催地:チャン・インターナショナル・サーキット 4.554km
●入場者数:10月7日(土)15,881人/10月8日(日)26,376人/大会総入場者数:42,257人
 
 4年目となるタイラウンドが、チャン・インターナショナルサーキットにて開催されました。予選日の午前のフリー走行ではドライコンディションで5位とマシンの調子は良く、予選上位を狙っていきましたが、予選直前に突然のスコールが来たため、急きょ予選はウエットコンディションとなり、タイムが伸びず、Q1敗退で17位となりました。
 
決勝日は朝から天気が良くフリー走行はドライコンディションで行われ、前日の練習走行で見せた速さで上位を狙えるかと思っていたところ、またもや決勝スタート直前にスコールが来たため、ウエットタイヤでのスタートとなりました。

 スタート担当の川端選手は順調に順位を上げて、ドライタイヤに交換と共に中山選手に交代し、数々のバトルを見せ7位入賞で第7戦を終えました。

●10月7日(土) 公式予選:17位
□公式予選 天候:曇りから晴れ|コース ウエットからドライ
気温/路面温度:Q1開始時27℃/29℃
Q2終了時26℃/28℃

 シリーズ唯一の海外戦である第7戦タイラウンドが、タイのブリラムにあるチャン・インターナショナルサーキットにて開催されました。海外戦の為、チームは普段より早い木曜日にはサーキットへ入り、準備をしていきました。
 
 今年のタイは例年より少し涼しく、連日スコールが来ておりましたが、土曜日の練習走行直前にもスコールはやってきたため、ウエットコンディションでの走行開始となりました。

 ウエットタイヤを装着し、車両の確認をしていきましたが、スコールのあとはすぐに晴れて気温も上がっていた為、すぐにドライコンディションで走行することができました。昨年好調だったセッティングを元に、持ち込んだセッティングはバランスがよく公式練習は5番手と順調な滑り出しでした。
 
 そのままドライコンディションになるかと思いましたが、お昼頃からまたもやスコールに見舞われ、30分前にはやみましたが、路面はウエットコンディションのまま予選に臨むこととなりました。
 
 Q1は川端選手が乗りこみ、現地時間15:00の開始と共にコースインしていきました。雨はやんでおり、次第に良くなっていく路面状況でしたので、終盤にタイムがでてくると考え、タイヤのピークを合わせるように走行していきました。
 
 順調にタイムを上げていき、まずは2周目に1'44.673で、10番手を記録しました。その後も終盤にタイヤのピークが来るように走行し、7周目に1'41.774のベストラップを大きく更新しましたが、Q1突破のタイムに0.289足りず17番手で予選を終えました。
 
 ポールポジションは21号車のHitotsuyama Audi R8 LMS、2番手は51号車のJMS P.MU LMcorsa RC F GT3、3番手は55号車のARTA BMW M6 GT3という結果となりました。

●10月8日(日) 決勝:7位
□決勝 天候:晴|コース:ウエット/ドライ|
気温/路面温度 開始:30度/36度>中盤:30度/33度>終盤:33度/38度
 
 決勝の朝は晴れて、決勝前の20分のウォームアップはドライコンディションのなか3番手と決勝の追い上げを期待させる走行となりました。
 
 全車グリッドに着き、決勝スタートを待つなか、上空にはどんどんと黒い雲が集まり、またもや走行前にスコールが降ってきてしまいました。スタート前にはやみましたが、コース上には水たまりも見える状況で、どのチームもドライタイヤかウエットタイヤか悩む状況となりました。18号車はウエットタイヤを選択し、川端選手からスタートしていきました。

 コンディションを考慮し、セーフティーカースタートとなり、セーフティーカーに続き、GT500、GT300の車両が隊列を組んだまま周回をしていきました。2周を終えたところでセーフティーカーが入り、本格的にスタートしました。

 18号車UPGARAGE BANDOH 86は川端選手がスタートをうまく決め、1コーナーで前を走る3台を抜き、一気に14番手まで上がりました。その後もドライタイヤを選択し、ペースの上がらない車を抜き、ホームストレートに帰ってきた時には12番手まで上がっていました。

 次第に路面が乾いていきドライタイヤでスタートしている車のペースが上がりはじめ、レインタイヤの車もドライタイヤに変えるためにピットインする車も出てきました。

 18号車はレインタイヤのまま粘り、規定周回である2/3を超えた18周目にピットインし、中山選手への交代と共にドライタイヤに変え18番手でコースへ復帰しました。
 
 60号車SYNTIUM LMcorsa RC F GT3と11号車GAINER TANAX AMG GT3の2台のGT3車両の後ろにつき周回を重ねていき、4コーナーから11コーナーまでのセクションではマザーシャシーの強みである抜群のコーナーリングスピードで追いつくものの、ストレートではパワーのあるGT3の2台にジリジリ離されてしまう歯がゆい展開がしばらくの間、続いていきました。
 
 全車ピットインを終えた45周時点で9位と入賞圏内まで上がっていました。
終盤まで60号車SYNTIUM LMcorsa RC F GT3と11号車GAINER TANAX AMG GT3と連なり走っていましたが、前を走る11号車 GAINER TANAX AMG GT3が最終コーナーで膨らんだところで、すかさずインに飛び込み前に出ました。

 残り周回数は少なかったですが次に目の前を走る60号車SYNTIUM LMcorsa RC F GT3のすぐ後ろにつき、プレッシャーを掛けながら、オーバーテイクを狙っていきました。残り2周のところで5番手を走行していた10号車GAINER TANAX triple a GT-Rがガス欠で止まった為、ポジションが7位にあがりました。
 
 すぐ前を走る60号車SYNTIUM LMcorsa RC F GT3とのバトルは残念ながら、オーバーテイクすることができず、そのまま7位でチェッカーを受けました。
 
 フリー走行、ウォームアップ走行、決勝とドライコンディションではクラストップに近いペースで走ることが出来ましたが、予選前のスコールの影響で後方からのスタートになってしまった悔しい展開となりました。
 
 次戦は今季最終戦となるもてぎです。マザーシャシーには厳しいコースレイアウトですが、表彰台を目指し、チーム一丸となり努力してまいります。
引続きご支援、ご声援宜しく御願い致します。

コメント
中山友貴 選手
「決勝は17位スタートから、川端選手がウエットタイヤでスタート。予想通り、路面が乾くタイミングとドライバー交代を合わせて、18周終わりでピットイン。後半はドライタイヤでプッシュし42周走って、7位でゴール。自分達の持てるものは出し切れました」

「少しでも、ちょっとでも、1つでも前に出ようと最後までアクセル踏みました。
チームメイトも、チームのスタッフも素晴らしい働きをしてくれました」

「予選がもっと前だったら……そこだけ悔やまれますが、最低限のポイントを取れたことは良かったです。残すは最終戦の茂木、悔いのない戦いをする為にまた準備します」

川端伸太朗 選手
「17位スタートから7位フィニッシュでした。突然のスコールや天候に翻弄されてしまいました。ドライコンディションでは安定して調子が良かっただけに悔やまれますが、チームのみんなとやれるだけのことはやりました。次はいよいよ最終戦、何としても獲りに行きます」

坂東正敬 総監督
「天気は味方してくれませんでした。非常に楽しみにしていたタイラウンド。正直優勝できなかったので悔しいですが、トラブルが出なかったのと川端の成長が見れたのでポジティブに考えればあのコンディションはMCには厳しいので合格点はあげたいと思います」

「予選も17番手ですがMCの中ではトップだったのでGT3との差を埋めるアイテムを投入したいと思っています。準備をしてもレースは準備通りにはいかない。イレギュラーなことが起きた時、経験や判断力が問われる。経験豊富なメカニックやエンジニアだったので上手く対処できました」

「次は最終戦です。250kmと短いのでピットで稼ぐ作戦に出たいと思います。沢山の応援ありがとうございました。最終戦も宜しくお願いします」