WTCC世界ツーリングカー選手権は10月15日、第7戦中国の決勝レースが行われ、オープニングレースはエステバン・グエリエリ(シボレーRMLクルーズTC1)が優勝、メインレースは大雨のためレース不成立となった。
■オープニングレース
新設された寧波国際サーキットでスタートしたWTCC中国決勝は、悪天候のためセーフティカー(SC)先導でスタート。4周目にSCランが解除されると、ポールポジションスタートのヤン・アーチャー(ラーダ・ベスタWTCC)が抜け出し、後続を引き離しにかかった。
2番手ジョン・フィリッピ(シトロエンC-エリーゼWTCC)、3番手ニッキー・キャッツバーグ(ボルボS60ポールスター)、4番手グエリエリが接近しバトルを繰り広げる。
6周目、キャッツバーグがブレーキングミス。グエリエリはその隙をついて3番手に上がると、翌7周目にはフィリッピも交わし2番手に浮上。その直後トム・チルトン(シトロエンC-エリーゼWTCC)とロブ・ハフ(シトロエンCエリーゼWTCC)が絡むクラッシュが発生し、再びSCが導入された。
10周目にレースが再開されると、グエリエリはエルラシェールのイン側に飛び込みオーバーテイク。トップに立つと一気にペースを上げ、後続との差を広げて行く。そのまま逃げ切りチェッカーを受け、グエリエリは開幕戦オープニングレース以来の今季2勝目。2位にはアーチャー、3位にはキャッツバーグが入った。
グエリエリは「とてもタフなレースだったよ」と振り返る。
「ストレートではアクアプレーニングが起きてしまい、どこが安全なラインなのかがわからない状況だった」
「チームは私に素晴らしいクルマを与えてくれた。とてもハッピーだよ」とコメントした。
予選11番手からのスタートとなった道上龍(ホンダ・シビックWTCC)は9位でフィニッシュ。自己最高順位でレースを終えている。
■メインレース
朝から降り続けていた雨はメインレース開始時刻になっても上がらず、オープニングレースに続きSCスタートとなった。
雨は弱まる気配を見せずコンディションは悪化。4周目走行中に赤旗が提示されレースは中断し、そのままレースの終了が宣告された。レース不成立となり、全車ノーポイントとなっている。
レースを終え道上は「メインレースではSC走行中にスピンするマシンもいて、本当に危ない状況でしたので、中止は仕方がない判断だと思います」とコメント。
「(オープニングレースでは)なんとか無事に走りきれて、ポイントを獲得するところまでポジションを上げられたのはよかったと思います」
「交換したエンジンは加速がよく、とても調子がいいので次の日本ラウンドは期待できると思います」
WTCC第8戦日本ラウンドは、10月28~29日にツインリンクもてぎで開催される。