FIAとACOフランス西部自動車クラブは10月14日、2018年シーズンに向けてLMP2クラスにシャシーを供給している4マニュファクチャラーのうち、オレカを除く3社にアップデートの機会を与えると発表した。
LMP2は2017年から使用できるエンジンをギブソン製GK428に限定。シャシーについてはオレカとダラーラ、オンローク(リジェ)、ライリーの4メーカーから選択できるようになっている。
しかし、WEC世界耐久選手権ではLMP2クラスに参戦する全チームがオレカ製シャシーを選択しており、実質的なワンメイク状態に。ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズはマルチメイクの争いにはなっているものの、最終戦前のランキングではオレカ07ユーザーのG-ドライブ・レーシングがトップにつけている。
FIAとACOは、ELMSシリーズ戦のリザルトや第84回ル・マン24時間の結果などをもとに、アップデートを許可するマニュファクチャラーを選定。その結果、ダラーラ、オンローク、ライリーの3社に2018年に向けた改修が許可された。
これにより、3社は販売しているシャシーのル・マン用キットとスプリント・キットの両方に異なるアップデートを施すことができ、ベンチマークとなっているオレカ07とのギャップを縮めることが可能となる。
FIAとACOによれば、今回の施策はオレカを含めた4メーカーによる争いを活性化させることが目的だとしているが、究極的にはLMP2を複数のメーカーが参画し激しい競争が繰り広げられるカテゴリーとし続けることが狙いであるとしている。