10月14日、DTMドイツツーリングカー選手権最終戦ホッケンハイムは開催2日目を迎えたが、DTMのレース1を前に、スーパーGT500クラス車両のレクサスLC500とニッサンGT-RニスモGT500が、DTM車両の3車とともにデモ走行を行った。
DTMとスーパーGTという、ふたつの自動車大国が誇るレースのマシンが、ドイツの青空の下でついに競演を果たした。今回のDTM最終戦では、レクサスLC500とニッサンGT-Rの2車が運ばれ、10月13日にはフリープラクティスを実施。ドイツのファンに2リッター4気筒直噴ターボ“NRE”のサウンドを響かせた。
迎えた14日は、汗ばむような陽気の下、この日はF1ドライバーのバルテリ・ボッタスやセバスチャン・ベッテルもホッケンハイムを訪れており、スタンドも多くのファンで賑わったが、DTMのプラクティス、予選を経て、現地時間の13時40分からついにドイツのファンの前で5車揃ってのデモランが実現した。
まずはロニー・クインタレッリ駆るGT-R、ヘイキ・コバライネン駆るLC500がコースイン。1周をこなした後、ピットアウトしてきたDTM車両の3車と合流。ついに5台揃っての走行シーンが展開された。なお今回はレース直前ということもあり、DTM車のなかには“本番用”のマシンではなく、同乗走行で使われる“タクシーライド”用のマシンも使われたが、それでも意義深いシーンだったのは間違いない。
走行の様子はITR e V.のゲルハルト・ベルガー代表や、ホッケンハイムを訪れたGTアソシエイションの坂東正明代表も見守り、坂東代表も走行後、5台の競演に満足げな笑顔を浮かべていた。
デモラン後は、DTMのレース1のコースインが行われ、グリッドにDTM車両が整列した後、クインタレッリとコバライネンのふたりは、DTMドライバーたちに混じってドライバーズパレードに参加。スタンドのファンの声援に応えていた。また、走行前に行われたピットウォークでも、ファンが多数2台のピット前を訪れ、初めて見るGT500マシンに大いに注目していた。11月のスーパーGT最終戦もてぎでは、車体の都合で今回参加できなかったホンダNSX-GTを含め、6台が一堂に会するシーンが見られるはずだ。