Moto2クラス予選の終盤でアレックス・マルケスのタイムを逆転し、今季初のポールポジションを獲得した中上貴晶だが、最後のラップは「完璧ではなかった」と予選を振り返った。
セッションの時間が経つにつれ、路面がどんどん乾き始めたMoto2クラスの予選。終盤にはドライタイヤを履いてアタックを行うライダーがほとんどだった。
中上も終盤ドライタイヤに履き替え、最後の最後でトップに浮上。ホームレースとなる日本GPで今シーズン初、グランプリ通算5回目となるポールポジションを獲得した。
母国でのポール獲得に中上は「狙ってもできないくらいのシナリオだったので、本当に最高ですね。逆転ポールを獲るというのはなかなかできないことですし、5回のポールの中では一番うれしいです」と語ったが、トップタイムを記録したラップは完璧ではなかったようだ。
「完全にドライなコーナーもあれば、リスクを負わなければならなかったり抑えて走らなければいけない路面もあったので、最後のラップは自分のなかでは完璧ではなかったです。いくつかミスをした箇所もあったし、4コーナーではスピニングしすぎてリヤが暴れ、アクセルを戻さなければいけない状況もあったので」
「そんな状況でもマルケスにコンマ1秒以上差をつけてのポールだったので、決勝レースに向けてモチベーションでプラスになります。明日は天候が変わると思いますが、ウエットでもドライでも一番先頭からスタートするので、とにかく自分の持っている力を出し切るのみです」
決勝日の天気予報は、今のところ曇りとなっているためドライコンディションでのレースが予想されている。ウエットコンディションではフロントの動きがまだつかみきれていないと語るものの、ドライコンディションでは大きな自信をのぞかせている。
「ウエットコンディションでのセットアップはまだまだです。フロントタイヤでつかみ切れていない部分があります。ブレーキングの時は大丈夫なんですけどアクセルを開けていくときに軽くなってしまい、FP3では転んでしまったので」
「雨量によってタイヤのフィーリングが大きく違うので、ウエットになるのであれば川ができない程度の雨量があったほうが、まだつかみやすいです。FP3のような雨量が少ない状況だとフロントがまったく違う動きをしてしまうので、そこは対応できるようにしたいです決勝がドライだったら優勝できると思ています。それだけの速さはあるし、絶対の自信はあります」
中上は母国グランプリで君が代を流すことができるか。最後に決勝レースは「絶対いいレースにしてポール・トウ・ウインを成し遂げたいです」と強く意気込んだ。