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健太郎主演『デメキン』舞台挨拶レポ バッドボーイズ佐田「主役が男前すぎること以外は全部実話」

2017年10月14日 20:32  リアルサウンド

リアルサウンド

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 お笑い芸人・バッドボーイズ佐田正樹の自伝小説を実写化した映画『デメキン』(12月2日から劇場公開)が、10月14日の京都国際映画祭にて特別上映された。上映後には舞台挨拶も行われ、主演の健太郎のほか、原作者である佐田正樹(バッドボーイズ)、主題歌を担当したLEGO BIG MORLのカナタタケヒロ、山口義高監督の4名が登壇した。


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 本作が映画初主演となる健太郎は、もともと原作の『デメキン』ファン。主役に抜擢されたことを、「素直にめちゃめちゃ嬉しかったです」と噛みしめる。また、2週間の撮影期間を、「体力的にキツい部分もありましたが、それ以上にみんなと楽しんでいたので、あまり苦労した記憶はないです」と笑顔で振り返った。


 原作者の佐田は、今回の映画化について、「全部実話ですが、唯一フィクションがあるのは、主演が男前すぎることですね(笑)」と自虐を飛ばす。劇中では、地元の雰囲気や喧嘩のシーンなどもかなりリアルに再現されていたそうで、「友人たちも喜んでくれています。地元に恩返しできました」と熱っぽく胸中を語った。


 山口監督いわく、主役のキャスティングでは“目”が重要なポイントだったそうだ。「佐田さんの“目”をちゃんと演じられる役者じゃないと無理だと思い、これは、表現力があってセクシーな健太郎しかいない!と白羽の矢が立ちました」と話す山口監督。それを後押しするように、カナタも「健太郎さんは、同じ男としても憧れる“目”をしてるなと印象的でした」と頷く。同性をも魅了する健太郎を中心に、現場では日々化学反応が起きていたという。


 そんな健太郎が「意識してたわけじゃないんですけど、撮影中はカメラが動いてなくても、キャストみんながそれぞれのキャラになりきっていたと思います」と話すと、すかさず「いやいや、意識してたでしょ!(笑)」と佐田からツッコミが入る。健太郎にガニ股の不良歩きを教えたら普段の歩き方もガニ股になっていた、というエピソードも明かし、会場の笑いを誘った。


 映画のエンディングを飾ったのは、LEGO BIG MORLが本作のために書き下ろした主題歌「1秒のあいだ」。疾走感のあるナンバーで、カナタも「エンディングにめちゃめちゃハマってると自分でも思いました」と満足げな様子。バンドとしても映画初タイアップとなる本曲は、11月末に配信リリース予定との発表もあった。


 「不良映画」と聞くと、どこかガサツで暴力的なイメージを抱く人も少なくないだろう。しかし、佐田としては、「喧嘩はただ殴り合うだけではなく、仲間や好きな人のためにするものでもある」ということを表現したかったそう。特に、喧嘩文化にあまり馴染みのない女性に向けて、「これが男の青春だ」と発信することが狙いだったという。


佐田正樹(バッドボーイズ)、健太郎、カナタタケヒロ(LEGO BIG MORL)、山口義高監督
 山口監督も、「女性にも楽しんでいただける映画にしたつもりです」と同意しつつ、「健太郎を担いで天下統一したいと思います!」と気合十分。担がれ役となった健太郎が、「本当にみなさんの熱い思いが集結した作品となっています」と締めくくり、会場からの黄色い声援に包まれつつ、4人は舞台を去った。(取材・文=まにょ/写真=戸塚安友奈)