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ポルシェのハートレー「ライバルとの差はわずか。明日はタフなレースに」/WEC富士 予選会見

2017年10月14日 17:52  AUTOSPORT web

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LMP1クラスのポールポジションを獲得した2号車ポルシェ919ハイブリッドのブレンドン・ハートレーとティモ・ベルンハルト
10月14日に富士スピードウェイで公式予選が行われたWEC世界耐久選手権第7戦。予選セッションを終えて、各クラスのポールポジションを獲得したドライバーたちが予選を振り返るとともに、決勝への展望を語った。

■LMP1クラス 2号車ポルシェ919ハイブリッド
●アール・バンバー
「本当にタフなセッションだった。路面コンディションが分からなかったから、最初(インターミディエイトとレインの)どちらのタイヤを選択するべきか悩んだよ。結局、FP3で履いたものと同じものを選んだんだけど、ニュータイヤだったこともあってマシンバランスが変わって苦労した」

「タイヤのウォームアップに苦しんだけど、アタックラップはうまく決まった。僕にとっては、これがLMP1での初ポールポジションだ。この記念すべき瞬間をブレンドン(ハートレー)と共有できたことをうれしく思うよ」

●ブレンドン・ハートレー
「今日だけじゃなく、週末を通して似たようなコンディションになっているけど、ライバルや1号車(ポルシェ)との差は本当にわずかだ。アンドレ(ロッテラー)がアタッカーだった1号車とは0.071秒差だったと聞いて驚いたけど、ポールポジションを獲得できてよかった」

「(8号車トヨタTS050のセバスチャン)ブエミのラストアタックはセクタータイムが速かったし、差はほとんどないと思っている。3回のフリープラクティスでも、ホームレースであるトヨタは手強かったし、明日はタフなレースになるだろうね」

■LM-GTEプロクラス 91号車ポルシェ911 RSR
●フレデリック・マコウィッキ
「チームが素晴らしい仕事をしてくれた。プラクティスセッションを通じてマシン(セッティング)を改善することができたし、予選には最高の状態で挑むことができた。マシンは運転しやすかったけど、タイヤがコンディションにあわず、難しい状況ではあったけどね」

「ポールポジションを獲得したことを誇りに思うよ。日本は僕にとって親しみのある場所だしね」

●リヒャルト・リエツ
「明日セーフティカースタートになれば、レースは楽に戦えるんだけどね(笑)。ポールポジションを獲得してポイントランキングで追加点を持ち帰ることができたことが重要だ」

「マシンのセットアップは正しい方向に進んでいて、予選では自分の思うままにマシンを操れた。フレッド(フレデリック・マコウィッキ)も素晴らしいアタックだったよ。今年初のポールポジションで、僕にとっては2013年以来のことだ。少し長い間が空いてしまったね」

「ただ明日のレースは6時間と長いし、難しいコンディションになるだろう。少しだけ雨が降ってくれることを願っているよ」

■LMP2クラス ヴァイヨン・レベリオン13号車オレカ07・ギブソン
●ネルソン・ピケJr.
「トリッキーなコンディションでのアタックだった。天候が読めず、ウエット(タイヤ)かインター(ミディエイトタイヤ)のどちらを履くべきか悩んだよ。どちらのタイヤもパフォーマンスを発揮するからね」

「予選中、雨は降らなかったけど霧がひどくて、その影響で路面が濡れていった。フルウエットになるかと少し心配したよ。また、デイビット(ハイネマイヤー-ハンソン)は素晴らしい仕事をしてくれた」

●デイビット・ハイネマイヤー-ハンソン
「インターミディエイトでコースインした時に霧が濃くなってきて『勘弁してくれ』と思ったけど、いい形で予選を終えることができた。マシンの感触は最高だった。みんなプロトタイプカーでウエットコンディションは走りたくないと言うけど、いい流れで走れているときは別だと実感したよ」

「ネルソンもいいペースだった。こういった形で僕にとってLMP2クラス初ポールポジションを獲得できたことをうれしく思う」

■LM-GTEアマクラス クリアウォーター・レーシング61号車フェラーリ488 GTE
●マット・グリフィン
「ネルソン(ピケJr.)も言っていたように、どのタイヤを選択するかが難しかった。今週末は主にフルウエットタイヤを使ってきたから、マシンのベースセッティングもウエットタイヤに合っていたんだ」

「ウォームアップラップでは、オーバーヒートを気にしすぎて遅くなってしまったし、1コーナーではブレーキを踏んだらリヤタイヤがロックしてしまった」

「そのあとはクリーンアップを取るよう心がけたけど、アタック2周目にはタイヤが機能しなくなっていたから、ピットに入ってウェン(サン・モク)にチャンスを与えることにしたんだ」

●ウェン-サン・モク
「まだ、この場にいることが信じられないよ。今シーズン初めて一から学ばなくていいサーキットを走ったよ。本来のホームグランドであるセパンよりもレースをしていて、富士スピードウェイは本当にホームのように感じる」

「チームは最後にもう一度アタックするようには言わなかった。そのおかげで気負うことなく走れたよ。サワさん(澤圭太)やスポンサー、家族に感謝したい。明日のレースは長いけど、いい結果を持ち帰りたい」

 会見場でチームメイトを見守っていた澤圭太は、「チームとしてもWEC初ポールです。それが僕にとって地元で、アジアでレースを戦ってきたチームにとっても地元と呼べる富士で、結果を出せて一安心です。明日は僕がスタートドライバーを務める予定なので、プレッシャーがありますけど、いつも通りにやれば大丈夫だと思っています。粛々とやりたいと思います」と会見終了後に意気込みを語った。