2017年10月14日 10:32 弁護士ドットコム
愛人として生活しているのですが、税金をどう納めればいいのでしょうかーー。インターネットのQ&Aサイトに、このような相談が寄せられていました。
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投稿者の収入は、愛人からの手当だけだといいます。税金をちゃんと納めたいという意思はあるため、どのような税金を納めないといけないのかが気になっているそうです。
愛人手当の所得としての位置付けはどうなるのでしょうか。また、投稿者が納めなければならない税金にはどのようなものがあるのでしょうか。佐藤全弘税理士に聞きました。
愛人手当にはどういった税金がかかるのでしょうか。
「まず、愛人手当がどういうものかが問題となるかと思います。これを金銭的援助とした場合、愛人手当としてお金をもらうと贈与税がかかる可能性があります。誰が贈与税を払うのかというと、原則、お金をもらった人が贈与税を納める必要があります。
贈与税は1月1日から12月31日までの1年間にもらった金額の合計が110万円以下ならかかりませんが、110万円を超えると申告と納税の必要があります。また、金額が多くなると贈与税の税率が高くなります。
例えば、年間200万円をもらった場合は、
(200万円-110万円)×10%=9万円→納税する贈与税は9万円
年間1,000万円をもらった場合は、
(1,000万円-110万円)×40%-※125万円=231万円→納税する贈与税は231万円
(※国税庁HPの速算表参照)
となります」
最近ではパパ活などといって、金銭的に余裕のある男性から経済的援助を受ける女性が話題となっています。お小遣いと称して複数人からお金をもらった場合はどうなりますか。
「複数人からお金をもらった場合は、1年間の金額の合計額で贈与税の申告が必要かどうかを判断します。例えば、5人から100万円ずつもらった場合は、500万円から110万円を引いた残額に対して贈与税が課税されます」
お金ではなく、プレゼントとして物をもらったらどうなるのでしょうか。
「お金でなくても、不動産や車など高額なものをもらった場合は贈与税が課税されますので注意が必要です。しかし、お祝いなどで社会通念上相当と認められるものは課税されません」
もし申告しなかったら、どうなるのでしょうか。現金を直接受け渡す形ならバレないのでしょうか。
「贈与税は、お金をもらった人が、もらった年の翌年の2月1日から3月15日までに自分の住んでいるところの税務署へ申告と納税をする必要があります。もし、申告をしなかったらペナルティとして加算税や延滞税がかかります。
現金であれば証拠も残らないため、申告しなくてもバレないかもしれませんが、今までの自分の収入に見合わない大きな買い物などをすると、税務署からお尋ねがくることがありますので、きちんと申告しましょう」
【取材協力税理士】
佐藤 全弘(さとう・まさひろ)税理士
お客様の立場にたって、わかりやすい税金を目指すとともに付加価値の高いサービスを提供することをモットーとしてお客様のニーズに応えられるパートナーを目指します!
事務所名 : 佐藤全弘税理士事務所
事務所URL:http://satouzeirishi.com/
(弁護士ドットコムニュース)