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WEC:トヨタ、最速タイム記録もデータ不足。セットアップは「明日やるしかありません」と一貴

2017年10月13日 21:12  AUTOSPORT web

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7号車トヨタTS050ハイブリッド
WEC世界耐久選手権は10月13日、第7戦が静岡県・富士スピードウェイで行われ、TOYOTA GAZOO Racingは走行初日に行われたフリープラクティスの1回目と2回目で7号車トヨタTS050ハイブリッドが総合3番手タイム、総合ベストタイムを記録。僚友8号車トヨタTS050ハイブリッドは1回目が総合4番手、2回目は総合3番手につけた。

 チームにとって母国レースとなる第7戦は、トヨタのホームグラウンドである富士スピードウェイで開催されるが、今週末は生憎の天気となることが予想され、走行初日となった13日も朝から雨模様となった。

 時折激しい雨にも見舞われたフリープラクティス。走行開始時からウエットコンディションとなったこのセッションで、チームは週末の予選と決勝に向けたデータの収集とセットアップの確認作業をこなしていく。

 しかし、気温12度、路面温度17度という厳しい寒さに加え、大きな水煙のあがるコンディションでは十分なデータの取得は行えず。

 そんななかでもウエット路面での性能を十分に発揮させることを狙ったセッティングを試すとともに、ミシュランタイヤの性能確認を行いながら7号車トヨタ、8号車トヨタの両マシンはそれぞれ38周のラップをこなし、1分36秒台前半のタイムをマークした。

 ランチタイムを挟んで15時30分から行われた2回目のフリープラクティスではLMP2クラスのクラッシュとそれに伴うタイヤバリアの修復、さらに、雨脚が強まったことで90分間のセッションの内、約50分間にわたって赤旗、セッション中断となった。

 各チームとも満足な走行ができないなか、トヨタは今回が富士初走行となった7号車トヨタのホセ-マリア・ロペスが計測2周目に1分39秒202という全体ベストタイムを叩き出し、リザルトの最上段に名を連ねた。また、8号車トヨタも中嶋一貴も1号車ポルシェ919ハイブリッドに次ぐ総合3番手タイムをマークしている。

 慣れ親しんでいるホームコースに戻って来られるというのはいつでも最高の気分だという小林可夢偉は「雨にたたられ、あまり多くの走行はできませんでした」と初日を振り返った。

「今日はウエットコンディションで最大限のパフォーマンスを引き出すセットアップを試みましたが、明日もさらにマシンバランスの向上を目指して作業を続けます」

 今大会が富士スピードウェイ初走行となったロペスは「午前中はある程度走ることが出来ましたが、午後は(アクシデントや)かなりの雨となってしまい、ほとんど走れない状況でした」とコメント。

 自身が記録したベストタイムについては「まだやるべきことはたくさんあり、今日の結果で結論を出すのは早過ぎる。明日の天候次第だけど、一歩一歩着実にセットアップを進めていくだけだよ」とまずは14日の予選に向けて万全を期す構えだ。

「天候を除けば、富士に戻って来たことを楽しんでいます」と語るのは7号車トヨタの一貴。

「特に公式練習2回目がほとんど走れなかったことで、ファンの皆さまには申し訳なく思います。午前中の公式練習1回目で、数種類のウエットタイヤを試し、データを得ることができたので、午後はそれをもとにしたセットアップを試したかったのですが……明日やるしかありませんね」

 予選日の14日(土)はフリープラクティス3回目が10時30分から60分間にわたって行われ、14時30分からは決勝のグリッドを決定する公式予選が実施される。なお、トヨタが挑むLMP1クラスの予選は15時からの予定だ。