学情は10月11日、第2新卒・既卒の就職・転職活動に関するアンケート結果を発表した。調査は9月1~15日にインターネットで実施し、同社運営の「Re就活」会員500人から回答を得た。
第2新卒者に転職をしたい理由を聞くと、上位3位は「人間関係・社風が合わない」(42.1%)、「ワークライフバランスが悪い」(36.5%)、「そもそもやりたい仕事ではなかった」(33.4%)となった。
以降「給料が低い」(31.9%)、「仕事量が多い」(23.2%)などが続く。職場環境は重視しつつも本当はやりたい仕事を目指すキャリアチェンジ希望者が増えているようだ。
次の会社で望むことは「良好な人間関係」が約半数
職歴のない既卒者に就職していない理由を聞くと、最も多かったのは「就職活動がうまくいかなかった」(63.8%)。次いで「本当にやりたい仕事を探していた」(37.9%)、「公務員への就業を希望していた」(17.0%)、「アルバイトに打ち込んでいた」(13.6%)となっている。
少数ながら「親族などの介護をする必要があった」(3.4%)という人もいたが、「働きたくなかった」(9.6%)という人も1割程度いた。
求人情報で重視するポイントを聞くと、第2新卒・既卒ともに「勤務地」(第2新卒55.1%/既卒56.5%)、「仕事内容」(53.6%/50.3%)、「残業の有無/休日数」(44.9%/37.9%)をより重視する傾向にあるようだ。
「残業の有無/休日数」については今年3月実施の前回調査と比べ、第2新卒で13.2ポイント、既卒で5.5ポイント増加している。両者ともによりワークライフバランスを重視するようになったということだろう。
次の会社で望むことで最も多かったのは「良好な人間関係」で、第2新卒が46.1%、既卒が54.2%と約半数が回答している。また「ワークライフバランスの向上」については第2新卒(45.5%)が既卒(36.7%)を8.8%上回っている。
第2新卒者は、仕事に「やりがい」を求める傾向
では実際に入社先を決める際に重視するポイントは何だろうか。第2新卒では、上位2位には「残業の少なさ/休日の多さ」(46.1%/前回36.5%)、「長く働けるかどうか」(43.0%/同38.0%)がランクインし、前回調査を上回る結果となった。
既卒では「勤務地が希望に合っているか」(45.2%/前回50.3%)が最も多く、「残業の少なさ/休日の多さ」(43.5%/同42.1%)、「長く働けるかどうか」(39.0%/同36.6%)を上回った。
第2新卒と既卒を比べると「やりがいのある仕事ができるか」については、第2新卒が41.8%と前回比4.3ポイント増。しかし既卒は46.2%と8.9ポイント減となっている。一度就職をすると、モチベーションを保つためにもやりがいのある仕事を求める傾向がある、ということだろうか。
また契約社員としての勤務をどう思うかと聞くと、「勤務したくない(正社員がいい)」と回答した第2新卒は38.1%、既卒は33.9%となった。「正社員登用が前提ならばいい」は第2新卒が27.2%で前回比8.4ポイント減。既卒は前回同様37.9%となっている。
両者とも正社員採用への意識が高まっており、特に第2新卒に安定志向が表れているようだ。