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スーパーGT:TEAM IMPUL 2017年第7戦タイ レースレポート

2017年10月11日 19:51  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

カルソニック IMPUL GT-R
2017 AUTOBACS SUPER GT Round7
Chang SUPER GT RACE
2017.10.7 sat~8 sun

速さをアピールするも無念のレースに
No.12 カルソニック IMPUL GT-R
安田裕信/ヤン・マーデンボロー

 シリーズ唯一の海外戦が、4度目の開催となったタイの「チャン・インターナショナル・サーキット」行われました。今シーズンも残すところ2戦となり、このレースではレギュレーションによりウエイトハンディが半減され、予選からGT500出走全車15台による僅差のバトルが予想されました。

10/7(土)公式予選
天候:晴れ
コース:ドライ
気温/路面温度:27度/29度(Q1開始時)、26度/28度(Q2終了時)
観客動員数:15,881人
GT500クラスQ1 15:20~15:35(現地時間)
GT500クラスQ2 16:05~16:17(現地時間)

 チャン・インターナショナル・サーキットでは、午前中のフリー走行では日差しが射すなかのセッションとなったもののピットウォーク時にスコールとなりました。
 
 予選開始時にはコース上ところところでウエットの箇所もあり、難しいコンディションでのアタックとなることが予想されました。
 
 また、Q1開始前には雨がポツポツと落ちているなか、ふたたび本格的な降雨の予報もあったためQ1開始の15時20分、全車一斉にコースイン。カルソニック IMPUL GT-Rは一番最後にコースインしていきました。

 今回のQ1担当は安田裕信。前戦に引き続きQ2を目指してアタックを敢行していきます。残り約9分で2番手のタイムをマーク。この直後ピットインし、タイヤ交換をして残り約6分でコースイン。
 
 最後のアタックへと向かいます。残り3分30秒のところで、安田のすぐ前を走行していたNo.46 S Road CRAFTSPORTS GT-R(千代勝正選手)がスピン。これを間一髪かわしてアタックを続けるという一幕もありました。
 
 しかしこのラップで安田が1'29.538のタイムをマークしトップ浮上。このまま順位を守り切りQ1トップ通過を果たしました。

 上位8台が駒を進めたGT500クラスQ2は16時5分から始まりました。Q2開始前にはヤン・マーデンボローに、昨年GT300クラスでコンビを組んだNo.3 B-MAX NDDP GT-Rの星野一樹選手が路面状況等を伝えにピットに訪れるという一幕も。

 星野選手は今季スーパーフォーミュラでITOCHU ENEX TEAM IMPULのマーデンボローのテクニカルアシスタントも務めています。GT500クラス初ポールポジションを目指してQ2でも開始同時にコースインします。
 
 Q1終了後に雨が落ち始めたため、レコードラインは乾き始めているもののマーデンボローはまずは、ウエットタイヤを選択。残り10分を切るところでピットインし、スリックタイヤに交換して再度コースイン。残り3分を切ったところで、1'25.378をマークしトップへ浮上。このままアタックを続けます。
 
 1周挟んで、1'25.060で自己ベストタイムを塗り替えます。ポールポジションを一気に手繰り寄せますが、この直後No.37 KeePer TOM'S LC500(平川亮選手)とアタック合戦の末逆転され、2位に落ちてしまいます。
 
 しかし、マーデンボローは連続してアタックを続け、最後のラップで1'25.112をマーク。気を吐きますが、僅差でポールポジションへは届きませんでした。しかし、2人のドライバーの踏ん張りで得た結果。久々のフロントロウからのスタートで、チームの士気は高く、決勝レースに臨むことになりました。

10/8(日)決勝レース
天候:晴れ
コース:ウエット/ドライ
気温/路面温度/湿度:30度/36度/67%(レース開始前)
観客動員数:26,376人
決勝レース距離:4.554Km×66Laps=300.564Km
スタート:15:00(現地時間)
フィニッシュ:16:42(現地時間)

 予選日と同様、難しいコンディションとなったチャン・インターナショナル・サーキット。ウォームアップ走行を終えてグリッドに着くと突然のスコールに見舞われました。
 
 路面を一気に濡らし、タイヤ戦略で各チーム首脳の頭を悩ませることに。しかしスタート時には雨は上がり、青空が広がり始めました。後方他車3台ほどスリックタイヤを選択したチームもありましたが、カルソニック IMPUL GT-Rはウエットタイヤでのスタートを決断しました。

 今回もスタートドライバーはヤン・マーデンボロー。コースコンディションより、セーフティーカーランスタートが採用されました。3周目、セーフティーカーが戻りいよいよレースがスタート。
 
 マーデンボローは無難にスタートを切り、トップのNo.37 KeePer TOM'S LC500(ニック・キャシディ選手)に食らい付いていき、逆に3番手以下のマシンには差を付けていきます。序盤、ウエットタイヤを選んだ大多数のチーム12台は、難なく周回を重ねていきます。
 
 各マシンが走行することによって、コースはレコードラインから徐々に乾き始め、大きく遅れてしまったスリックタイヤ組のマシンがタイムを戻していく展開に。この状況を見て、ピットはタイヤ交換に向けて慌ただしく準備を行います。13周目終わりに、トップだったNo.37 LC500がピットイン。スリックタイヤに交換します。

 他車も続々とタイヤ交換のためにピットインしていきます。一時トップとなったマーデンボローも、次の14周目にピットインしスリックタイヤに交換。No.37 LC500の後ろで戻ります。ピットへ入っていないマシンが2台あったため暫定4位を走行します。この後、上空は快晴へ。3位のNo.6 WAKO'S 4CR LC500(アンドレア・カルダレッリ選手)にピタリと後ろに付けられて苦しい展開となりますが、マーデンボローはGT300マシンを上手く挟みつつ凌ぎ切って2位を守ります。
 
 中盤に向けてペースを取り戻し、トップのNo.37 LC500に対し毎周回コンマ2~3秒ずつ刻み、ギャップを縮めていきます。35周目にNo.37 LC500がピットイン。カルソニック IMPUL GT-Rはコースに残りドライバー交代のタイミングを引っ張ります。
 
 マーデンボローはフルプッシュを続けて、39周目にファステストラップを記録。直後の40周目終わりにピットインして安田裕信にドライバー交代します。しかし、この時ジャッキアップに失敗し作業に手間取ってしまいました。
 
 No.37 LC500(ニック・キャシディ選手)に対しコース復帰後トップ逆転も見えていましたが、この遅れでNo.6 LC500(大嶋和也選手)にも先行を許し、3番手に順位を落としてしまいました。この後、終盤に向けて順位を戻していきたいところでしたが、差がなかなか詰まらず周回を重ねていきます。
 
 最終盤の残り3周、ガス欠のためスローダウン。コース脇にマシンを止めて安田はマシンから降り、万事休す。今季初表彰台が手中から転げ落ちる悔しいレースに終わりました。

 ドライバー交代のピットインまでは、優勝も見えていただけに非常に残念なレースとなってしまいました。いよいよ次戦のもてぎで最終戦を迎えるSUPER GT。マシンのパフォーマンスは上向きとなっていますので、一矢報いられるよう準備を進めていきます。最後までカルソニック IMPUL GT-Rへのご声援をよろしくお願いします。

カルソニックIMPUL GT-R 2017年シーズン ここまでの戦績
第1戦岡山 予選13位 決勝8位
第2戦富士 予選12位 決勝14位
第3戦オートポリス 予選9位 決勝7位
第4戦SUGO 予選9位 決勝11位
第5戦富士 予選10位 決勝5位
第6戦鈴鹿 予選7位 決勝11位
第7戦タイ 予選2位 決勝14位
ドライバーズランキング15位/チームランキング13位
(第7戦タイ終了時点)

TEAM IMPUL Next Race & Event Information
●全日本スーパーフォーミュラ選手権 最終戦 10/21(土)~10/22(日) 鈴鹿サーキット
●SUPER GT 最終戦 11/11(土)~12(日) ツインリンクもてぎ
●NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY 11/26(日) 富士スピードウェイ
●TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL 12/10(日) 富士スピードウェイ
●東京オートサロン2018 1/12(金)~14(日) 幕張メッセ

ドライバーからのコメント
安田裕信
ピットロスで優勝を失い、トラブルで表彰台を失い悲しいレースになりました。
最終戦頑張ります。

ヤン・マーデンボロー
リタイアに終わりとても悲しいです。しかし、僕たちのマシンには素晴らしいスピードがありました。最終戦頑張ります。

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