トップへ

【MotoGP日本GP特集】世界を目指す水野涼、日本GPで「今後のライダー人生が決まる」

2017年10月11日 13:12  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

水野涼/MuSASHi RT HARC-PRO.
10月13~15日にツインリンクもてぎで開催されるMotoGP第15戦日本グランプリ。この世界の舞台にワイルドカード参戦する日本人ライダーたちに、日本GPの展望とレースへ向けた意気込みを聞く。

ーーーーーーーーー

 2015年の日本GPでMoto3デビューを果たした水野涼。今年の日本GPでは全日本ロードレース選手権J-GP2の新チャンピオンとしてMoto2デビューを飾る。

「シーズン前からMoto2参戦を目標にしていました」と語る水野。日本GPへ向け準備を着々と進めているという。

「念願が叶い、ワイルドカード参戦が決定して1カ月前にチームにマシンを用意してもらい、練習を始めました。全日本ではブリヂストンタイヤを履いていますが、Moto2はダンロップのワンメイクタイヤだし、マシンもカレックスと普段とは違うパッケージ。でも、そのおかげで走りの幅が広がって、ライダーとして一歩前進しました」

 2015年のMoto3ワイルドカード参戦では予選32番手から好スタートを切ってオープニングラップを22番手と10台抜きを見せたものの、2周目に転倒を喫してしまった。シーズン終盤戦の日本GPではフル参戦ライダーのマシンもセッティングもライダーも、すべてが仕上がってきている状態だけに、1戦だけのワイルドカードライダーは厳しい状況に置かれる。

 水野はそれを2015年のワイルドカード参戦で実感した。しかし、その年に全日本J-GP3チャンピオンを獲得して2016年にJ-GP2にステップアップ。クラス2年目を迎える今季は、Moto2参戦を視野に入れてシーズンをスタートさせた。

「今年のワイルドカード参戦で何とか世界戦に参戦するチームに認めてもらえる走りをしたいです。来年は世界戦を走りたいので、目標はポイント圏内でのゴールです。来年はMoto2のオフィシャルエンジンがホンダからトライアンフに替わってしまうので、ホンダエンジンで参戦できる最後のチャンス。それだけでなく、今年の日本GPで今後のライダー人生が決まると思っているんです。来年は20歳になるので、世界への道を切り開かないと」

 水野のMoto3ワイルドカード参戦は結果を残せずに終わった。しかし、その時は結果には現われない大きな経験値を得たと語っている。

「自分よりも速い人しかいないという状況で走るのは初めてでした。刺激的すぎて楽しかったです。決勝は転倒して2周足らずしか走れなかったけれど、人生で一番楽しい1周半でした。ウイーク初日は雰囲気に飲まれてしまい、二日目でやっと目が慣れて世界ライダーの走りを見ることができて、急速にタイムを詰めることができた。今年はその経験がある分、一歩進んでいます」

「全日本ライダーの先輩たちに勝負を挑んで、今後のライダー人生を切り開きたいです。目標はドライコンディションなら15位。レインコンディションなら10位です」