事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を『F1速報』から依頼を受けた調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
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トロロッソが時間との競争に直面している。カルロス・サインツJrをリリースして、次戦からルノーに乗ることを認めた後、まだアメリカGPでのドライバーふたりが確定していないのだ。
日本のスーパーフォーミュラに参戦中のピエール・ガスリーは、ホンダ・エンジンのクルマを駆って僅差でチャンピオンを争っている。だが、彼がアメリカGPに出場し、同じ日に開催されるSFの最終戦を欠席すると、ガスリーだけでなくホンダの王座獲得のチャンスも消滅してしまう。トロロッソがガスリーの起用をなかなか発表しないのは、おそらくその点で来季のパートナーになるホンダへの配慮があるからだろう。
一方、アメリカGPから復帰する予定のダニール・クビアトには、また別の問題が発生している。ロシアとアメリカ両国の関係の緊張に伴い、アメリカはここ数週間で何千人ものロシア市民のビザを無効にしており、クビアトのアメリカ入国ビザが有効かどうか、まだ確認できていないらしい。
したがって、もしガスリーが日本でのレースに出場し、クビアトもアメリカに入国できないとなると、トロロッソはかなり困った状況に陥ることになる。
鈴鹿でレースが行われた日曜日には、そんな状況を嗅ぎつけたドライバーまたはマネージャーから、フランツ・トストとヘルムート・マルコに続々とコンタクトがあったという。
連絡をしたとされるのは、パスカル・ウェーレイン、アントニオ・ジョビナッツィ、ジョリオン・パーマー、セルゲイ・シロトキン、今季のインディカー王者ジョセフ・ニューガーデン、アレクサンダー・ロッシ、セバスチャン・ブエミ、フェリペ・ナッセ、といった面々だ。
トロロッソが、ガスリーとクビアトのラインナップを望んでいるのは間違いのないところだが、少なくとも、彼らが代役の候補を探すのに苦労することはなさそうだ……。
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