カズオ・イシグロ原作のドラマ『わたしを離さないで』が、10月14日と15日にTBSチャンネル2で再放送される。
今年の『ノーベル文学賞』を受賞した日系イギリス人作家のカズオ・イシグロ。『わたしを離さないで』は2005年に発表された長編小説で、本国イギリスでは100万部を超えるベストセラーとなった。2006年に邦訳され、2008年にはハヤカワepi文庫版も刊行された。2010年にイギリスで映画化、2014年に蜷川幸雄演出で舞台化されている。
昨年TBSで放送された全10話のドラマ版は、舞台を日本に置き換えたもの。世間から隔離された施設・陽光学苑で「良質な」教育を与えられて育った3人の子供、恭子、友彦、美和の物語を描いた。主人公・恭子の大人時代を綾瀬はるかが演じるほか、友彦の大人時代を三浦春馬、美和の大人時代を水川あさみが演じている。
再放送では10月14日に1話から5話まで、15日に6話から10話までを一挙に放送する。各日4時間を超える放送時間となる。
10月5日に『ノーベル文学賞』受賞が発表されたカズオ・イシグロは、1954年生まれ、長崎出身の日系イギリス人。『ブッカー賞』に輝いた『日の名残り』をはじめ、『わたしを離さないで』『わたしたちが孤児だったころ』などのベストセラー作品で知られ、英『タイムズ』紙で「1945年以降の最も重要な英文学者50人」に選出された。2015年には10年ぶりとなる長編小説『忘れられた巨人』を発表した。
『わたしを離さないで』のドラマ化決定時、カズオ・イシグロは「この物語が私の生まれた国で、新しくより広い範囲の視聴者に楽しんでいただけるということで深い満足感を覚えます」とコメントしていた。