10月8日にタイ・ブリーラムのチャン・インターナショナル・サーキットで行われたスーパーGT第7戦の決勝レース。スーパーGT300クラスを制した中山雄一と坪井翔(JMS P.MU LMcorsa RC F GT)が決勝を振り返るとともに、最終戦もてぎへの意気込みを語った。
JMS P.MU LMcorsa RC F GT3
中山雄一
「スタート前は雨で難しいコンディションになりましたが、昨日のレインコンディション、今日のドライコンディションと両方の状況でブリヂストンタイヤのパフォーマンスが良かったので、周りにギャップを作ることができ、優勝できました」
「昨日の予選では雨が降りましたけど、ネガティブな気持ちにならず、自信を持って予選に臨むことができて、坪井(翔)選手も僕自身もいいパフォーマンスで走ることができました。その結果、今年初めてフロントロウからスタートできました」
「今日も(スタート時には)路面がしっかり濡れていたので、昨日と同じタイヤでスタートしました。予想以上に(早く)路面が乾いていきましたけど、同じブリヂストンを履くライバルたちが硬いタイヤを選んでいたようですね。僕たちは最初のスティントで(上位陣に)離されなかったので、チームとしても僕としてもいい選択ができたと思っています」
「そのあとにスリックタイヤのほうが速いコンディションになったので、ミニマム(の周回数)で入って坪井選手に後を託しました」
「今回、タイに向けて新しいタイヤを開発してきましたが、そのタイヤのパフォーマンスが良く、最後まで坪井選手が1位を守り抜いてくれました。坪井選手への走りに感謝したいです」
「(最終戦もてぎに向けては)チャンピオン獲得に向けて(トップと)16点差のランキング6位でタイラウンドに臨みました。残り2戦とも優勝か表彰台を獲っていかないとチャンピオン獲得の芽はないと思っていたなかで、こうやって優勝できたことはよかったと思います」
「ただ2位に4号車(グッドスマイル 初音ミク AMG)が入ったので、ランキングでは(トップの4号車と)9点の差ができています。もてぎも勝つしかないですね」
坪井翔
「今日はグリッドで雨が降ってきて、(レース展開が)どうなるのかなと思う状況でスタートしました。序盤は苦しい展開になってしまいましたが、中山選手が頑張ってくれてポジションをキープしてくれたので、ミニマムで入った後、僕がスリックで走ることができました」
「そこからは見えない敵との戦いでした。コースインした後の数周が大事だと思いましたけど、残り40周くらいは(同じタイヤで)走る必要があり、タイヤを労る必要もありました。タイヤと相談しながらプッシュして走り、ライバルがピットを終えた段階で2番手につけていました」
「あと1台抜けば勝てると思いましたし、(トップの車両が)前に見えていたのでひたすらプッシュしました。抜いてからはタイヤ(のライフ)マージンや後ろとのギャップを考えながら、走りました」
「そして後半、4号車(グッドスマイル 初音ミク AMG)が迫ってきた時にペースアップするように心がけましたし、そこまでタイヤを保たせることができました。最後まで走りってトップでゴールできて良かったです」
「(最終戦もてぎに向けては)中山選手の言うとおり、タイともてぎで確実に表彰台に乗らないとチャンピオン争いができない状況だったので、なんとか勝ってチャンピオン争いに留まることができました」
「また僕個人としては、初めて臨んだタイで優勝できましたし、チームはシーズン2勝目を挙げられました。いい流れで来ていると思いますし、チーム力もあると思うので、最後まで諦めずに優勝を狙っていけば何かが起きると信じて戦っていきたいと思います」