10月8日、スーパーGT第7戦タイが開催されているチャン・インターナショナル・サーキットで、スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションの坂東正明代表と、サーキットのネウィン・チドチョブ代表がそろって記者会見に臨み、今後のタイでのスーパーGT開催へ熱意をみせた。
今年で4回目の開催となるチャン・インターナショナル・サーキットでのスーパーGT開催。サーキット完成時は、日本からのアクセスにも不便が多かったり、ホテルが少なかったりなどもあったが、近年では利便性も向上。日本からのツアー客も数多く訪れている。
そんなタイでの開催についてチドチョブ代表は「4年目のスーパーGT開催をうれしく思う。タイでスーパーGTを一緒に作ってくることができたからこそ、このサーキットも二輪、四輪で世界的に知られるコースとなった。タイのモータースポーツが発展したことを感じるし、今年はタイのチームがスーパーGTに参戦している。来年に向けても、シリーズ参戦を増やしたい」とスーパーGT開催がタイのモータースポーツ発展に繋がっていると語った。
これまでタイでのスーパーGT開催は、2年目をのぞきいずれも10月の開催。この時季のタイは乾季で、今季の予選日が実質初めてのウエットコンディションと言えるくらい雨が少なかった。ただ、2018年からはチャン・インターナショナル・サーキットで二輪のMotoGPを10月に開催することになり、スーパーGT開催は雨季である6月30日~7月1日となった。
この変更についてチドチョブ代表は「MotoGPがタイに来られるのは、スーパーGTを開催してきたおかげで世界的なスタンダードをサーキットに作れたことが大きい。将来的にもスーパーGTを継続して開催し、さらに発展させたい」という。また、坂東代表もMotoGP開催はチドチョブ代表の願いでもあり、それを尊重して日程変更を快諾したと語った。
「このサーキットにおけるMotoGP開催は大事なことで、ネウィンさんが最初から目標にしていたのはMotoGP。それが10月に開催されるのであれば、そのために調整しようとも考えていた」と坂東代表。
「6月は雨季になるが、そのなかでどう作り上げていくかはシリーズの大事な一戦なので、より面白いレースができるようにネウィンさんと努力していきたい。スーパーGTの認知度がタイでも向上していると確認しているし、今後も我々の開催を通じて、タイのモータースポーツの発展に寄与したいと思っている」
なお、チドチョブ代表によれば、今後「まだ構想の段階」であるとしつつも、MotoGP開催の先に、F1グランプリ開催が夢としてあるとしている。ただ、これについてはさらなるインフラ等の整備も必要なところだろう。スーパーGTの継続開催によって、その発展に繋がることを期待したいところ。
その気になる今後のスーパーGTのタイ開催についてだが、チドチョブ代表は「個人的にはスーパーGTはこの先ずっと一緒に作っていきたいし、スーパーGTもタイのモータースポーツの発展に寄与するイベントなので、坂東さんも自分もずっと一緒にやっていきたいと思っている」と語った。また、坂東代表も、以前から構想があったGT300を使った『GT300タイシリーズ』へも意欲をみせた。
今後もモータースポーツを通じた日本とタイの友好は長く続いていきそうな印象だ。