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【MotoGP日本GP注目ライダー】苦労人アンドレア・ドビジオーゾ、悲願の初タイトル獲得を目指しもてぎに挑戦

2017年10月07日 19:02  AUTOSPORT web

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アンドレア・ドビジオーゾ/ドゥカティ・チーム
10月13~15日に開催するMotoGP日本GP。ツインリンクもてぎで争われる最高峰の二輪ロードレースで注目のライダー6名を紹介する。

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■アンドレア・ドビジオーゾ/ドゥカティ・チーム(ランキング2位)
 アンドレア・ドビジオーゾは1986年3月23日生まれのイタリア人。7歳でミニバイクデビューすると11歳のときにミニバイクチャンピオンとなり、その後もミニバイク界で大活躍した。2000年にアプリリアカップでタイトルを獲得し、2001年はイタリア選手権に参戦。翌2002年には世界選手権デビューを果たした。

 世界戦フル参戦3年目の2004年にはGP125のタイトルを獲得。翌2005年にGP250にステップアップした。このときのチームメイトは、ホンダスカラシップ第2期生としてグランプリフル参戦を果たした高橋裕紀(現在、全日本ロードレースJSB1000参戦中)だった。

 ドビジオーゾはGP250初年度から活躍を見せ、ランキング3位に食い込む。2年目と3年目はホルヘ・ロレンソとのタイトル争いに終始しGP250タイトルを獲得することはできなかったものの、2008年にチームとともにMotoGPクラスへの昇格を果たした。

 2009年にホンダワークス入りしたドビジオーゾは2011年にはランキング3位にまで登り詰めた。しかし2012年、ドビジオーゾのためのホンダワークスシートは用意されることはなかった。ホンダでシートを失ったドビジオーゾはヤマハサテライトチームであるテック3に移籍。サテライトチームながらランキング4位を獲得し、ヤマハでは2番手の好成績を収めた。

 2013年にはドゥカティファクトリー入りを果たし、再びファクトリーチームで走ることになる。以降は順調に契約を更新し、2017年で5年目のシーズンを迎えている。

 2016年までの9シーズンのなかでドビジオーゾが最高峰クラスで挙げた優勝は、ホンダ時代の2009年とドゥカティでの2016年、合計2勝のみだった。だが2017年シーズンは第14戦アラゴンGPまでに4勝を挙げている。第8戦オランダGPでは、ついにランキングトップにも浮上。「ドゥカティライダーがランキングをリードするのは2009年のケーシー・ストーナー以来」とドゥカティ陣営を大喜びさせた。2017年シーズンの大活躍の理由のひとつとして、ドビジオーゾ自身は心理学者との出会いを挙げている。

 第14戦アラゴンGPを終了した時点でのランキングは、トップと16点差の2位。第15戦日本GPもてぎを含めて残り4戦。イタリア人のイタリアマシンによる、初のタイトル獲得を目指す。

 ランキング2位として日本に乗り込んでくるドビジオーゾが過去、もてぎのレースで飾った優勝は1度のみ。2004年のGP125時代のことだ。しかし2010年にはホンダで、2014年にはドゥカティでポールポジションを獲得している。

 また、最高速スピードを誇るドゥカティにとってもてぎは相性の悪くないコース。ドビジオーゾにとって最高峰クラスでのもてぎ初制覇は夢ではない。

 温厚な人柄として知られるドビジオーゾ。タイトル争いを展開しながらも、決して偉ぶることなく、だれにでも同じように接する。そんな彼の優勝の瞬間が、日本で、我々の目の前で、見ることができるかもしれない。