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F1日本GP予選:驚速ハミルトンが鈴鹿コースレコードを更新してPP獲得、マクラーレンは10番手

2017年10月07日 16:32  AUTOSPORT web

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2017年F1第16戦日本GP予選のインタビュアーはジェンソン・バトン
10月7日午後3時、日本GPの予選が行なわれた。依然として雲は多いものの青空も見える。気温は23度、路面温度は27度という今週末ここまでで最も暖かいコンディション。FP3とは違いメイン&バックストレートは向かい風になっている。 

 パワーユニットの交換でフェルナンド・アロンソは35グリッド、カルロス・サインツJr.は20グリッド、ジョリオン・パーマーは20グリッドの降格、そしてバルテリ・ボッタスとキミ・ライコネンはギヤボックスの交換で5グリッド降格がすでに決まっている。

 前日の雨は朝までに上がり、路面はほぼドライになって行なわれたフリー走行3回目のセッションではクラッシュやコースオフが相次ぎ、赤旗の影響でメルセデスAMG勢がスーパーソフトのアタックができず、1分28秒549のコースレコードはまだ破られなかった。このレコード更新の期待が掛かる中での予選スタートとなった。

 Q1の最初から多くのドライバーがスーパーソフトでコースインする中、ルイス・ハミルトンとセバスチャン・ベッテルだけがソフトタイヤでアタックに向かう。FP3でクラッシュしたキミ・ライコネンのマシンはまだ整備作業が続いており、6分経過したところでようやくコースインを果たした。

 同じくFP3でマシンにダメージを負ったバルテリ・ボッタスはスーパーソフトを履いてセクター1をベストで通過したが、デグナーの2つめでリヤが流れてコースオフ。グラベルを突っ切るがなんとかバリアへの接触は避けてアタックを継続し、ハミルトンに0.007秒差のタイムを記録してQ1通過は果たした。


 同じくスーパーソフトを履くマックス・フェルスタッペンがソフトのハミルトンを上回って1分29秒181のベストタイムを記録するが、連続走行でアタックを続けていたハミルトンが1分29秒047まで伸ばして再逆転し首位に立ち、ライコネンも0.116秒差の2番手に付ける。

 しかし6番手ダニエル・リカルドまでが0.428秒以内にひしめき、中団勢からはフォースインディアが頭ひとつ抜け出しているものの、それ以下は大接戦となっている。

 残り3分を切ったところで8番手エステバン・オコン以外の全車が2回目のアタックへ向かう。しかし残り1分18秒というところでロマン・グロージャンがターン3イン側の縁石に引っかけてバランスを崩し、続くコーナーのライン取りが厳しくなってターン5でワイドになりターン6アウト側バリアへクラッシュしセッションは赤旗終了。

 これで1台もタイム更新はできず、グロージャン、ガスリー、ストロール、ザウバーの2台がQ1敗退となった。

 Q2は各車がスーパーソフトタイヤでコースインする中、Q1とは逆にライコネンとボッタスは明日の決勝スタートタイヤを意識してソフトタイヤでコースイン。ハミルトンは1回目のアタックで1分27秒819を記録しコースレコードを1秒以上も更新するタイムを叩き出した。

 ベッテルは0.663秒差で2番手、ソフトタイヤのボッタスが0,724秒差で3番手につけ、4番手にはフェルスタッペンがつけたが0.928秒差をつけられた。

 FP2がウエットになったことでタイヤが余っているため、残り3分で上位勢も含めて各車とも2回目のアタックに向かう。ここでボッタスはスーパーソフトを履いてコースインしたが、タイムを更新していないため決勝のスタートタイヤはソフトのままだった。

 最後のアタックでタイムを更新してオコンが7番手、ペレスが8番手、マッサが9番手、そしてアロンソが10番手でQ3に進出し、ストフェル・バンドーンは11番手でQ2敗退となったが、アロンソのグリッド降格が決まっているためタイヤを自由に選べながらも10番グリッドからスタートできる権利を手にした。


 Q3は最初から各車がスーパーソフト。ただし新品が1セットしか残っていないオコンとマッサは中古のスーパーソフトを履いてのアタックとなった。

 ハミルトンはここで1分27秒345を記録しコースレコードをさらに更新。2番手にベッテルが0.452秒差でつけた。フェルスタッペンは逆バンクでリヤが流れ、ライコネンはまたしてもデグナーの2つめでワイドになったがいずれも大事には至らず走行を続けた。

 最後のアタックでハミルトンが1分27秒319までタイムを伸ばしてポールポジションを獲得。ボッタスも0.332秒差で2位に入り、ベッテルは0.006秒しかタイムを縮めることができず0.472秒差の3位に留まった。

 パワーサーキットの鈴鹿予選で苦労を強いられたレッドブル勢は約1秒の差を付けられ4位リカルド、5位フェルスタッペン。1回目のアタックでノータイムだったライコネンは1.179秒差の6位に終わった。

 中団勢のトップは7位オコンで1.792秒差、ペレスは0.15秒差で8位。9位マッサ、10位アロンソというトップ10となった。

 ハミルトンは「信じられないよ。本当に素晴らしいサーキットだし、ここでは1周ごとに走っていて気持ち良かった。しかしこれだけ素晴らしいクルマに仕上げてくれたのはエンジニアたちだ。彼らの仕事のおかげだよ」とコースレコード更新の喜びを語った。