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【MotoGP日本GP注目ライダー】ヤマハでのタイトル獲得正念場のビニャーレス。もてぎで勢いをつけられるか

2017年10月07日 13:12  AUTOSPORT web

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マーべリック・ビニャーレス/モビスター・ヤマハMotoGP
10月13~15日に開催するMotoGP日本GP。ツインリンクもてぎで争われる最高峰の二輪ロードレースで注目のライダー6名を紹介する。

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■マーベリック・ビニャーレス/モビスター・ヤマハMotoGP(ランキング3位)
 マーべリック・ビニャーレスは1995年1月12日生まれのスペイン人。2010年にヨーロッパ選手権とスペイン選手権(現・CEVレプソルインターナショナル選手権)の両方でタイトルを獲得。2011年に満を持して世界グランプリに乗り込んできた。

 初年度はGP125に参戦してランキング3位。2年目となった2012年はGP125から変更されたMoto3クラスでタイトル争いを展開していたものの、シーズン終盤にチームといさかいがあって1戦欠場したことも影響し、ランキング3位にとどまる。2013年はチームを移籍して、マシンもFTRホンダからKTMに乗り替えるとタイトルを獲得。翌2014年にMoto2にステップアップを果たした。

 この頃からビニャーレスの存在はMotoGPクラスを戦うチームの目を引くようになった。そして2014年のMoto2初年度はランキング3位を獲得してMoto2クラスを1年で卒業。2015年にMotoGP復帰を果たしたスズキのファクトリーライダーとして最高峰クラスにデビューした。

 非凡な才能を発揮したビニャーレスは、最高峰クラス2年目の2016年のイギリスGPで初優勝。スズキにとっては2007年のクリス・バーミューレン以来、ドライコンディションでは2001年のセテ・ジベルノー以来、さらにシルバーストーンでのスズキの優勝は1982年のフランコ・ウンチーニ以来という快挙だった。

 スズキの母国レースである日本GPでは3位表彰台を獲得。スズキにとっては54年前の1962年10月14日に初の世界タイトルを獲得した記念すべき日と同じ週末での出来事だった。これらの活躍でビニャーレスは2016年、ランキング4位を獲得。同時にヤマハファクトリーのシートを得た。

 ビニャーレスは居心地のいいスズキチームからの離脱を最後まで悩んでいたという。しかし、新たな挑戦を開始すべくヤマハからのオーダーを受けたのだ。そして最終戦翌日から乗り始めたYZR-M1を見事に乗りこなし、オフシーズンテストでトップタイムを連発。開幕戦では優勝を果たし、第2戦では2連覇を達成。適応能力の高さを示した。

 その後は第4戦フランスGPで今季3勝目をマーク。シーズン後半戦はなかなか表彰台の真ん中に立つことができずにいるものの、確実にポイントを重ねてトップと28ポイント差のランキング3位につけている。日本GPではヤマハ移籍後初のもてぎ優勝に臨む。