WRC世界ラリー選手権に参戦しているセバスチャン・オジエは、近日中に2018年の参戦プランが固まることを望んでいると明かしたものの、週末は第11戦スペインに集中すると語った。
シリーズ4連覇中のオジエは2017年、Mスポーツと1年契約を交わしてWRCに参戦。シリーズ5連覇を目指し、現在17点差をつけ、ポイントランキング首位につけている。
所属するMスポーツとは友好な関係を築いているオジエだが、以前からマニュファクチャラーからの支援がなければチームに留まることは難しいと公言。チーム代表のマルコム・ウィルソンも技術支援を受けるフォードへ関係強化を求めているほか、シトロエンなど他チームもオジエ獲得に興味を示している。
そんな状況のなか、オジエはWRC.comに対し、この週末は2018年シーズンに向けた話し合いよりも、タイトル連覇に集中していくと語った。
「今すぐに何かしらの決定がされることを望んでいるけど、そこまで簡単に行くものではない」とオジエ。
「僕たち全員が大きな団体やマニュファクチャラーと関係していて、彼らは迅速に決断を下すことができないから、物事が決まるには時間がかかる」
「この“ボールのやり取り”は予想よりゆっくりとしたものになっている」
「ただ今週は、もっと重要なことがある。ラリーに集中して好成績を残し、シリーズ連覇へ向けて前進しなくてはいけないんだ。今はそのことだけに取り組みたい」
現在の心境を明かしたオジエだが、2018年シーズンの所属先は引き続きタイトル争いができるチームかどうかが重要だと強調した。
「引き続きコンペティティブな存在であり続けたい。それがもっとも重要な要素だ」
「だから、あらゆる選択肢を検討しているんだ。どこがもっとも競争力がある場所なのか見極める必要があるからね。コンペティティブであるためにはいいマシン、いい人材に恵まれる必要があるし、彼らに強いモチベーションも必要だ」
Mスポーツを率いるウィルソンは、オジエが来シーズンではなくタイトル連覇へ意識を集中していることを評価している。
また、先日フォードがケン・ブロックと挑んでいた世界ラリークロス選手権での活動を終了したことが来季のMスポーツの活動に影響するとの見方については言葉を濁した。
「フォードとは継続してディスカッションを重ねているし、彼らは新たなステップを模索している」
「しかし、現時点で世界ラリークロスで使われていた予算を活用するプランについて、私から言えることは何もない」