10月13~15日に開催するMotoGP日本GP。ツインリンクもてぎで争われる最高峰の二輪ロードレースで注目のライダー6名を紹介する。
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■ダニ・ペドロサ/レプソル・ホンダ・チーム(ランキング4位)
ダニ・ペドロサは1985年9月29日生まれのスペイン人。6歳でミニバイクレースへの参戦を開始。10歳でスペインミニバイク選手権に参戦し、いきなりランキング2位を獲得して頭角を現し、翌年にはチャンピオンに輝く。
しかしレースを続けるだけの経済力がなく、ペドロサは自転車競技への転向する道を模索し始める。そんなペドロサを救ったのがモビスター・アクティバカップのオーディション。元GPライダーのアルベルト・プーチの目に止まったのだ。
後人の育成に力を注いでいたプーチの指導の下、モビスター・ジュニアチーム入りしたペドロサは2000年にスペイン選手権でランキング4位となり、翌2001年には世界選手権デビューを果たした。
ペドロサはGP125のルーキーイヤーで表彰台を獲得、翌2002年には3勝してランキング3位に躍進。さらに2003年には5勝を挙げて、タイトルを獲得した。
翌2004年にはGP250クラスにステップアップし、初年度にいきなりタイトルを獲得。2005年にはタイトル防衛を果たし、2006年、いよいよ最高峰クラスへのステップアップを発表した。
MotoGP初年度の2006年はランキング6位。2007年には早くもタイトル争いに加わりランキング2位を獲得している。その後も毎年チャンピオン争いを展開するものの、タイトル獲得には至っていない。
世界選手権デビューを果たしてから一貫してホンダに所属しているのが、ペドロサの大きな特徴だ。ペドロサを見いだしたプーチをパーソナルマネージャーに指名し、数年前までペドロサの横には常にプーチがいた。近年はプーチとの関係が少し変わり、一歩成長。相談事があれば常にプーチと連絡を取るが、日々の行動は別々になった。替わりにレーシングアドバイザーとして元GPライダーのセテ・ジベルノーがレースに帯同している。
性格は常に冷静で、とてもシャイ。ライバルたちの心情をおもんばかって優勝時も大騒ぎすることはない。「人それぞれだから、勝って騒ぎたい人は騒げばいい。僕はそうしたくないからしないだけ」と、ペドロサは大人のコメントを残した。
ペドロサの泣き所はケガの多さ。オフシーズンテストでのケガで出遅れたり、シーズン中のケガで欠場を強いられたりと、シリーズタイトル獲得をケガに邪魔されたことが多々ある。2017年シーズンはケガもなく、確実にポイントを獲得してランキング4番手につけている。
ペドロサはツインリンクもてぎで最高峰クラス3勝を挙げており、ロリス・カピロッシ、ホルヘ・ロレンソと同一で最多勝利数記録を保持している。また、2004年のGP250クラスの優勝を加えればもてぎでの優勝回数は通算で4度。ペドロサはもてぎマイスターと言っても過言ではない。
ペドロサが今季の日本GPで優勝することができれば、もてぎでの最高峰クラス勝利数は4勝、通算5勝目だ。最多勝利数記録の更新にも期待がかかる。