クラウドソーシングサイト「クラウドワークス」に、9月下旬に掲載された求人が話題を呼んでいる。
「〔納期重視〕〔かんたん〕〔バックエンド込み〕地図機能付きアプリの開発」という案件で、内容を見ると、店の情報を地図とリンクさせて表示するAndroidアプリを開発したいことが伺える。店舗名や住所から検索できる機能の実装や、サーバサイドではデータベースの設計・構築、各種APIの開発を求めていた。
9月26日に掲載され、応募期限が同28日、納期が30日と、制作スケジュールに余裕はなかった。報酬は5万円~10万円と設定されている。特記事項には「急募! プロフェッショナル求む! 継続依頼あり!」と書かれていた。
「安すぎ」「少なくとも1週間で作るのは無理」
ネットでは、求人内容に目を通した人から「安すぎ。ドル表記の間違いじゃないの」「2日じゃ絶対無理」「とても一人でやる作業ではない わいの会社で見積もるとしたら500万から1000万」など、開発内容と期間、報酬金額が釣り合わないとの声が出ていた。
サイトでは、受注者に求める基準について、
「店舗詳細表示機能 ・店舗写真(1~3枚) ・店舗名 ・ジャンル ・住所 ・電話番号 ・店舗側からのPR文」
などと羅列してあるだけで、非常にざっくりしている。
都内で働くあるエンジニアはこれらを見て、「仕様が良くわからないため、これだけでは何を作っていいのかわからない。発注者自身も、どんなものを作ろうとしているのか分かっていないような、素人が書いたような印象を受けますね」と話す。
「管理者画面の作成も入っていますから、アンドロイドとサーバ側、両方を作れる人じゃないとまず難しいですね。少なくとも1週間で作るのは無理です」
ランサーズにほぼ同じ案件掲載「予算を変更しました」
現在クラウドワークス上でこの案件は非表示になっているが、「ランサーズ」では、ほぼ同じ内容、文言の募集が9月24日に掲載され、10月6日11時時点でも閲覧可能になっている。
報酬額は10万円~20万円とクラウドワークスより高く設定されているものの、過去の履歴を見ると、一時期はクラウドワークスと同額の5万円~10万円で募集していたようだ。9月26日未明には「締め切り、予算を変更しました」と追記していた。
ランサーズの方では、主な機能や対応OS、希望開発言語に関して「分からないので、相談して決めさせていただければと思います」と表記されている。募集は既に終了し、1件の受注があったようだ。発注者側のステータスは「選定中」となっている。