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【MotoGP日本GP注目ライダー】脅威の復活を遂げたロッシ。もてぎでタイトル争いに返り咲けるか

2017年10月06日 14:12  AUTOSPORT web

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バレンティーノ・ロッシ/モビスター・ヤマハMotoGP
10月13~15日に開催するMotoGP日本GP。ツインリンクもてぎで争われる最高峰の二輪ロードレースで注目のライダー6名を紹介する。

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■バレンティーノ・ロッシ/モビスター・ヤマハMotoGP(ランキング5位)
 バレンティーノ・ロッシは1979年2月16日生まれのイタリア人。ミニバイクで頭角を現し、1994年に15歳でイタリア選手権プロダクション125のタイトルを獲得。さらに翌年はイタリア選手権GP125タイトルを獲得して順調に実力をつけ、1996年に17歳で世界選手権デビューを飾る。

 世界選手権参戦2年目の1997年には早くもGP125タイトルを獲得。その翌年の1998年にGP250にステップアップすると、1999年にはGP250チャンピオンに輝いた。そして2000年、アプリリアからホンダに移籍すると同時に最高峰クラスへの昇格を果たす。

 2016年までに最高峰クラスで7度のタイトルを獲得しているロッシだが、その1度目は2001年だ。現在のMotoGPクラスの前身であるGP500に昇格して2年目のことだった。ロッシはその年から2005年まで5年連続でタイトルを獲得している。

 ロッシはこの間にホンダからヤマハへ移籍。さらに世界選手権の最高峰クラスも2001年までGP500、2002年からマシンが4ストローク主体のMotoGPへと変貌を遂げた過渡期の時期だった。ロッシはそんな様々な『変化』のなかで5連覇という快挙を成し遂げたのだ。

 ロッシはさらに2008年、2009年にも2連覇を達成。現時点では、ロッシがチャンピオンの座に就いたのはこの年が最後となっている。

 2011年には新たな挑戦を求め、ロッシはドゥカティに移籍した。イタリア人ライダーであるロッシによるイタリアメーカーのドゥカティでのチャンピオン獲得が期待されたが、この年はランキング7位、翌年はランキング6位と苦戦。

 2013年には2010年まで在籍していたヤマハファクトリーに再び舞い戻る。しかしランキングは4位とふるわなかった。

 そこでロッシは大英断を下す。長年苦楽をともにしてきたらつ腕エンジニア、ジェレミー・バージェスに替えて、2014年から新たにシルヴァーノ・ガルブゼラを起用したのだ。この決断が功を奏したのか、ロッシは2014年から2016年まで連続3年ランキング2位を獲得し、再びタイトル争いに名を連ねている。

 2017年でロッシは38歳。38歳になった今も二輪ロードレースへの情熱は衰えず、タイトル獲得に向け自身のライディングに磨きをかけている。

 2017年シーズンもロッシはチャンピオン争いに加わり、MotoGPファンを魅了し続けていたが、地元ラウンドである第13戦サンマリノGP直前に行っていたモトクロストレーニング中に転倒。脛骨や右足を骨折する大怪我を負ってしまう。ロッシはサンマリノGPを欠場することとなり、常にロッシのイメージカラーである黄色に染まるサンマリノGPで、本人不在という状況に陥った。

 第14戦アラゴンGPへの参戦も不可能だと思われ、チームはロッシの代役ライダーの発表も行った。しかし、ロッシは参戦を強行。怪我が完治していない状況のなか、予選ではフロントロウ3番手を獲得し、決勝でもトップ争いを演じてみせた。

 ロッシは第15戦日本GPにも出場する予定だ。現在、ロッシはランキング5番手につけており、タイトルに僅かな可能性を残している。ここ数年もてぎでの優勝はないものの、2015年には2位、2014年には3位表彰台を獲得している。また、2008年にはもてぎで優勝し、この年のチャンピオンを決めてたロッシ。2017年も日本のファンを魅了する走りを披露してくれるだろう。