F1シーズンを転戦していると、いろいろな人との出会いがある。そんな人たちに、「あなたは何しに、レースに来たのか?」を尋ねる連載企画。今回はトヨタ、トロロッソを広報として渡り歩き、『F1界のベスト広報』と言われたこともあるマリールイーゼ・マミチだ。
————————–
ドイツ人の父と日本人の母を持ち、美人すぎる広報として、日本のモータースポーツ界で有名だったマリールイーゼ・マミチ(以下、愛称の「ルイーゼ」)。
2005年にトヨタの広報としてF1の仕事をスタートしたルイーゼは、その後トロロッソへ移籍。広報のトップとして大活躍した。しかし、「新しいチャレンジをしたい」という理由で、2014年のロシアGPを最後にF1から離れていた。そのルイーゼが10月5日、鈴鹿にいた。
どうして、あなたは鈴鹿に?
「じつは里帰りしていたんです(実家は兵庫県芦屋市)。2014年の10月にF1を離れて、レクサスのスポークスウーマンになってから、ずっと忙しくて帰国する暇がなく、3年ぶりの日本なのです。そうしたら、ちょうどF1をやっているというので、トロロッソに連絡したら、快くパスを出してくれました」
「私はいまドイツのケルンで仕事をしているんですが、年に1回はトロロッソのファクトリーがあるイタリアのファエンツァへ行くんです。もちろん、トロロッソのみんなともいまでも食事をしますよ」
でも、鈴鹿にいるのは、木曜日だけ。グランプリが始まる金曜日以降はもう来ないという。日本GPはゲストが多くて、パスのやりくりができなかったのだろうか。
「いえいえ、トロロッソからは週末ずっといていいよと言われました。でも、私がここにいたときは仕事だったので、遊びでここにいること自体、慣れていなくて、自分にとって居心地が悪いんです。なんか手伝いたくなっちゃって……」
さすが、かつてメディアから『F1界のベスト広報』と言われたこともあるルイーゼ。美しさだけでなく、まじめさは、F1を離れて3年経ったいまも変わりなかった。