インディカー・シリーズに参戦するAJフォイト・レーシングは、2018年シーズンのドライバーにトニー・カナーンを起用することを発表した。
アメリカン・モータースポーツのレジェンド、A.J.フォイトが率いるAJフォイト・レーシング。2016年までは佐藤琢磨が在籍し、2017年はホンダエンジンからシボレーエンジンへとスイッチ。カルロス・ムニョスとコナー・デイリーという若手コンビで参戦した。
AJフォイト・レーシングは5日に記者会見を行い、2018年のドライバーに2004年のインディカー王者で、2013年にはインディ500を制したベテランドライバーのトニー・カナーンの起用を発表した。
「ふたつの伝説が一緒になったね。彼のためにドライブすることを考える前に、僕について素晴らしいことを言っていたんだ。そんなことがあったら、大きいことだよ」とカナーン。
インディ500で4度の優勝を誇るAJ.フォイト。彼のチームでインディ500ウイナーがフルタイムで走るのは初めてのことだ。
「私がトニーについて気に入っているのは、彼は常に挑戦しているんだ。これまで所属していたドライバーたちはいいドライバーだったよ。間違ってはいないが、トニー・カナーンのクオリティには届かない。彼を手に入れるチャンスがあったときは、我々は常に欲しがった」とAJ。
チームはABCサプライと複数年の契約を延長。さらにKVレーシング時代にインディ500をカナーンと共に制しチップ・ガナッシでも一緒に働いていたエンジニアのエリック・コウディンの加入も発表した。
2014年の最終戦以来、勝利から50レースも遠ざかっているカナーンは、「僕たちにとって大きなチャレンジだ。彼らはチームのレベルを挙げたいと思っているし、僕もそう思っている。まだ僕は仕事をすることができると思っているので、双方にとって完璧にフィットしているよ。証明することができれば本当に報われるよ。そのために走るんだ」とコメント。
1998年にタスマン・モータースポーツでCARTにデビューし、フォーサイス・レーシング、モーナン・レーシング、アンドレッティ・グリーン・レーシング、アンドレッティ・オートスポート、KVレーシング・テクノロジー、チップ・ガナッシ・レーシングと渡り歩きアメリカン・オープンホイールのトップカテゴリーを戦ってきたカナーン。2018年はAJフォイトのエースナンバーである14号車をドライブする。また、4号車のドライバーについては発表されていない。
チーム代表のラリー・フォイトは、「彼は我々のためにうまくやってくれると感じている。彼がもたらす経験は素晴らしいよ。特にエンジニアリング主導のチームになるために新しい道を歩んでいる我々にとっては素晴らしいことだ。彼が行ってきた素晴らしいレースをたくさん感じられそうだ」とコメントしている。