雲が広がってきた鈴鹿、スタート時間帯の14時は気温19度、路面32度、金曜は雨の予報だ。FP1からFP2ではドライ・セッティングに着手できそうにない。
土曜には回復に向かい、午後の予選で全力タイムアタックできるかどうか、チーム関係者も気をもんでいる。だが一転して日曜は晴れて気温26度以上、路面状態は“ラバー・イン”されないまま10度以上も上がりそうだ。この週末毎日変化するコンディションに、フォース・インディアの松崎エンジニアに私見を聞いた。
「お客様のことを思うと、もっと走れるようにいまの限られた雨用タイヤセット数を“改善”してほしいと、昔国内タイヤメーカーに居た頃から個人的に思っていました」
「今週みたいな予報であるなら、ウエットを2セット、インターミディエイトを1セット、それだけ与えてくれたら僕らは走りますよもっと(笑)」
「ウエットはけっこう周回できるので金曜専用に1セットあればいいです。インターはライフが短いので2セット、そうしてくれれば土曜以降の雨などを気にせずにやれます。現状ですと、どうしても10分間くらいしか走らせられないですね……」
期待される17年超速F1パフォーマンスの証明、06年予選Q2でミハエル・シューマッハーが記録した1分28秒954は11年ぶりに破られるのか。
「いやあウチのシミュレーターに不具合があって、精確な予想は難しいです。皆さんには1~2コーナーの突っ込みをぜひ期待して見てもらいたいですね。国内GTや(スーパー)フォーミュラを生でご覧になっている方は驚かれると思いますよ」
「シルバーストーンやスパでは、ウチのマシンでもコーナー速度が15~20KMH向上しています。当然アタックしたタイヤにはそれだけストレスがかかっているわけですが」
理想的な3日間のドライコンディションは望めそうにないが、予想ターゲットとして『1分27秒台突入』を言うと半分くらい同意してくれた。
ホンダF1の長谷川祐介リーダーと雑談中に鈴鹿レコードの話題が。やはり『1分27秒台突入』が予想タイムラインで、鍵となるのはシャシーの空力特性を指摘された。
「木曜から本当に熱心なお客さんが多く見えていて、あちこちで激励の声をかけられました。あらためて身が引き締まる思いです」
土曜夜には恒例のマクラーレン・ホンダの“チームBBQ”があるそうだ。
「去年はいい肉がたくさんでしたよ(笑)」と笑顔の長谷川リーダー。鈴鹿に来てからすっかり元気な様子で安心した。