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【MotoGP日本GP特集】ヤマハ、タイトル奪還なるか。ビニャーレスがもてぎ初優勝目指す/参戦メーカー紹介:ヤマハ

2017年10月04日 20:22  AUTOSPORT web

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マーベリック・ビニャーレス/モビスター・ヤマハMotoGP
10月13~15日に開催が迫るMotoGP日本GP。ツインリンクもてぎで開催される二輪ロードレース世界選手権の最高峰クラスには、現在六つのメーカーがファクトリー体制で参戦している。各メーカーが辿ってきた歴史や所属するライダーたちを紹介しよう。

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■ヤマハ(モビスター・ヤマハMotoGP)
 1961年に世界選手権に参戦を開始したヤマハ。最高峰クラスでの初タイトルは1975年だ。その立役者であるジャコモ・アゴスチーニをはじめ、ケニー・ロバーツ、ウエイン・レイニー、エディー・ローソンなど、一時代を築いた名ライダーたちを多く排出している。

 2004年にロッシが加入すると、ヤマハに12年ぶりの最高峰クラスタイトルをもたらした。その後、ロッシによってヤマハは2005年、2008年、2009年とタイトルを獲得。2010年はホルヘ・ロレンソがチャンピオンに輝くと、ロレンソ時代に突入する。その後ロレンソは2012年、2015年にもタイトルを獲得した。

 2013年にはロッシが2年間在席したドゥカティからヤマハに戻り、再びロレンソと2枚看板に。最初は「エースライダーはロレンソ」と語っていたロッシ。しかし集まってくるファンの8割がロッシ応援グッズを身にまとっているという状況だった。ロレンソは「ロッシのチームメイトではエースライダーにはなり得ない」と、2017年シーズンにはドゥカティに移籍している。

 ロレンソに替わって2017年シーズンからヤマハ入りしたのはマーベリック・ビニャーレス。ロッシと同じく黄色をイメージカラーにするスペイン人のビニャーレスは、母国ではロッシの向こうを張る人気を見せている。スペインGPではビニャーレスファンとロッシファンによって、サーキットが黄色一色に染まるほどだ。

 ロッシ&ビニャーレスのイエロー時代初年度である2017シーズン。ビニャーレスはシーズン前のテストで絶好調だったのに対し、ロッシは苦戦。ビニャーレスはシーズンがスタートしても好調さを維持し、開幕戦から2戦連続優勝を飾った。その後は少々失速したものの、タイトル争いに食い込んでいる。

 一方のロッシはテストでの不調ぶりを一掃し、開幕から3戦連続表彰台を獲得。ベテランのベテランたるゆえんを見せつけた。しかし、ロッシは地元ラウンドである第13戦ミサノGP直前のトレーニングで転倒、負傷。母国ラウンド欠場という最悪の状態に追い込まれてしまう。

 ロッシのケガが完治するまで1カ月ほどかかる見込みだったが、サンマリノGP明けにはバイクに乗れるまでにケガが回復。完治はしていない状態だったが、第14戦アラゴンGPからレースに復帰した。

 アラゴンGPのレースでは負傷している状態にも関わらずトップ争いを展開し、5位でフィニッシュ。チャンピオン争いに僅かな希望を残した。なお、ロッシは日本GPにも出場予定となっており、もてぎでもトップ争いを展開する可能性は大きい。

 また、近年の日本GPにはMotoGPマシン開発を担当し、ヤマハ国内トップライダーである中須賀克行がワイルドカード参戦しており、2017年も6年連続となる参戦が決定している。マシン開発のための参戦ながら、毎年迫力ある走りを披露してくれるの中須賀。中須賀がMotoGPライダーとともに走る様を見ることができるのも、ヤマハファンにとって日本GPのおける大きな楽しみのひとつだ。