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トヨタ若手育成の足立さやか、フィンランドラリー参戦初年度をランキング3位で終える

2017年10月03日 18:12  AUTOSPORT web

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足立さやかはシリーズランキング3位でフィンランドラリー挑戦初年度を終えた
TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムに参加している足立さやかは9月29~30日、フィンランドラリー選手権第7戦レイクシティ・ラリーを総合26位で完走。シリーズランキング3位で参戦初年度を終えた。

 コドライバーとしてトヨタの若手ラリー選手育成プログラムに参戦している足立。このシリーズ最終戦にもヤルッコ・ニカラのコドライバーとして挑戦した。

 フィンランドラリー選手権の最終戦となるレイクシティ・ラリーは、同国第2の都市、タンペレを中心に開催。2日間合計で全10SS、走行距離121.08kmで争われた。

 同イベントのステージは大半がグラベル(未舗装路)だが、一部ターマック(舗装路)のステージも設定されている上、クレストの高低差が大きいことから、シリーズ中もっともチャレンジングなラリーとも言われる。加えて、今年は霧が広がるなかで行われたため、より困難な状況がクルーを待ち構える展開となる。

 ニカラ/足立組のスバル・インプレッサWRX STIはオープニングのSS1で電気系トラブルがありタイムを失った上、その後もミスファイアなどのトラブルが断続的に発生。SS4ではマシンを止めての修復を余儀なくされ、上位争いから脱落してしまった。

 この難しい状況のなか、ニカラと足立は粘り強く走行を続け総合26位/クラス9位で完走。シリーズランキングを争っていたライバルがリタイアしたことも重なり、ランキング3位の座を守りきってシーズンを終えた。

「クレストが多く、路面もさまざまで、今シーズンで一番難しいラリーでした」と足立。

「(事前の)レッキでは心配もありましたが、うまくこなすことができ、ペースノートはとても良いものができました。車両トラブルによって、ノートを活かした全開の走りができなかったことはとても残念でしたが、リタイアすることなく走り続け、結果的に選手権でよい結果を残すことができました」

「フィンランドの高速でチャレンジングな道、そして素晴らしいドライバーであるヤルッコの運転を経験することでとても多くを学びました。ですが、もちろんまだまだ学ぶべきことはたくさんあります」

「コドライバーとしての能力を伸ばし続けるため、引き続きベストを尽くします」

 ドライバーを務めたニカラは「今回はペースノート以外に気にすべきことがあり過ぎたが、サヤカはとてもいい仕事をしてくれた。選手権3位というのは非常に良い結果でとても嬉しい。R4車両での参戦だったし、年初にはこの結果はまったく想像していなかった。チーム全員に感謝している」と足立やチームの働きを評価している。

 ラリーチャレンジプログラムで、チーフインストラクターを務めるヨウニ・アンプヤは「フィンランドの国内選手権は、海外のコドライバーにとってもっとも難しい舞台のひとつだと思うけど、そんななかでの選手権3位というのは素晴らしい結果であり、一年を通し、彼らがともに成長を続けてきた証だ」とクルーの戦いぶりを評している。

「今シーズン、必ずしも容易ではなかったが、素晴らしい学びの経験だったと思う」

 なお、ドライバーとしてラリーチャレンジプログラムに加わっている新井大輝と勝田貴元は、10月5日に開幕するWRC世界ラリー選手権第11戦スペインの前哨戦として、9月23日にラリー・オウレンセ-リベイラ・サクラに参戦。勝田はリタイアしたものの、新井が総合優勝を飾っている。