厚生労働省は10月1日~7日の全国労働衛生週間に合わせ、メンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」に、新コンテンツ「ポジティブ・シェアリング」を追加した。
日々の生活で溜まった心身の疲れをいかにセルフケアするか、というテーマで多忙な毎日を送るタレントや歌手、芸人など著名人にインタビューした動画を配信。普段の生活を送る中でできる工夫やちょっとしたアイデアを紹介する。
ストレスに前向きに対処していく方法を職場の同僚や家族、友人にシェアをしてほしいという思いから「ポジティブ・シェアリング」という名称が付けられた。
新妻聖子さん、土屋礼央さんらがリフレッシュ方法を紹介
第1弾では、ミュージカル女優の新妻聖子さん、ミュージシャンの土屋礼央さん、タレントの菊池亜美さん、ライフスタイリストの小脇美里さんの4人が登場。新妻さんは、周りと意見が異なる際、空気を読むあまり自分の気持ちをスルーしないことが大切と語っている。
「私はそこにポジティブなエネルギーが生まれそうな予感があるなら、面倒くさいことにも、ちゃんと正面から向き合って議論したほうがいいなと思うんです。簡単ではないし体力も使うけど、でも幸せってそういうものの先にあると思うんです」
「企業オタク」を自称する土屋礼央さんのリフレッシュ法はユニークだ。新幹線の3列シートの真ん中の席は窮屈に感じるが、実は幅が他の席より2センチ広いため、肘掛けを使わなくてもリラックスできるという。「企業努力を知ると、新しい視点、つまりは『楽しみ方』が見つかるんです」と語っている。
ストレスに上手に対処する人の意見を聞くと、他者の成功体験の観察につながる
10月上旬に公開予定の第2弾では、TKO(お笑い芸人)、清塚信也さん(ピアニスト)が登場する。第3弾は準備中だ。第4弾以降の公開は未定だが、同コンテンツは全国労働衛生週間終了後も継続する。
同サイトを運営する日本産業カウンセラー協会の担当者は、
「厚労省の過去の調査結果では、ストレスに上手に対処している人の意見を聞くことは、他者の成功体験の観察につながり、模倣を通じて自己効力感の上昇につながることが示されています。ストレスに上手に対処している著名人からの発信を契機として、ご覧になった方々にシェアしていただき、前向きなつながりを広げていただければと思います」
と期待を込めて話した。