10月13~15日に開催が迫るMotoGP日本GP。ツインリンクもてぎで開催される二輪ロードレース世界選手権の最高峰クラスには、現在六つのメーカーがファクトリー体制で参戦している。各メーカーが辿ってきた歴史や所属するライダーたちを紹介しよう。
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■KTM(レッドブル・KTM・ファクトリー・レーシング)
小、中排気量クラスでは数々のタイトルを持つKTM。かつて小山知良、青山博一といった日本のトップライダーたちが所属していたこともあり、日本人には馴染みがある。
KTMが最高峰クラスに参戦を開始したのは2017年。KTMはMoto2、Moto3、MotoGPと世界グランプリのすべてのクラスへのファクトリー参戦を果たすことになった。
マシンはRC16。V型4気筒エンジンをスチールパイプフレームに搭載。2016年最終戦にワイルドカード参戦したRC16は、エンジンパワーに関しては目標をクリアしたとしている。
ライダーには鈴鹿8耐で優勝した経験をもつポル・エスパルガロとブラッドリー・スミスを起用。奇しくもふたりともにヤマハサテライトチームであるテック3からの移籍となった。
KTMのエンジニアであるセバスチャン・リセはシーズン開幕前に「マシンのパワーは十分だし、2016年のテストからの十分なフィードバックがある。ライダーふたりについてはヤマハのYZR-M1にしか乗ったことがないから、V4エンジンに慣れる必要がある。だが、実力あるライダーたちだから問題はないだろう」と語った。
第2戦アルゼンチンGPではエスパロガロが14位でフィニッシュし、KTMに初のポイントをもたらす。「歴史的なことだからハッピー。だがライバルたちと比べてスピードが不足していたのが残念。まだいくつかの弱点があるが、スタッフはみんないい仕事をしている」とコメント。
同時にスミスも15位とポイント圏内でゴール。「週末はタイムを1分41秒台に入れることで必死だったけれど、レース本番では1分41秒後半のアベレージで走れたことがうれしい」と語った。
開発ライダーはMotoGPフル参戦経験もあるミカ・カリオが務めている。マシンには第8戦オランダGPからは新しいフレームを投入されるなど、着実に開発が進められている。