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ブランパンGT:カルダレッリ駆る63号車ランボルギーニが戴冠。千代勝正組GT-Rは13位完走

2017年10月02日 12:02  AUTOSPORT web

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2017年のブランパンGTシリーズチャンピオンとなった63号車ランボルギーニ・ウラカンGT3
2017年のブランパンGTシリーズ最終戦となる第10戦バルセロナは10月1日、スペイン・カタロニアサーキットで3時間の決勝レースが行われ、AKKA ASPの88号車メルセデスAMG GT3(ダニエル・ジュンカデラ/フェリックス・セラーレス/トリスタン・ボーティエ組)が今季初優勝を飾った。
 
 エンデュランスカップの第5戦として開催されたシリーズ第10戦。決勝当日の午前に行われた公式予選ではスプリントカップ王者に輝いたチームWRT、17号車アウディR8 LMSのロビン・フラインスがポールポジションを獲得。
 
 現地時間15時に開始された決勝では、その17号車アウディの後方で、マルセル・ファスラー駆るベルジャン・アウディクラブ・チームWRTの5号車アウディR8 LMSが抜群のスタートを決め、6番手から2番手に浮上する。

 ファスラーはその後、17号車アウディを駆るスチュアート・レオナルドのミスに乗じて首位に立つと、3番手から2番手となったHTPモータースポーツ84号車メルセデスAMG GT3とともに3番手以下を引き離しながらレースをリードしていく。

 スタートから1時間、3番手につけていた88号車メルセデスがファーストスティントを引っ張り、オーバーカットに成功。この第2スティントでは5号車アウディと84号車メルセデスのペースが落ちたことで2番手にドロップした5号車アウディから7番手のGRTグラッサー・レーシングチーム、63号車ランボルギーニ・ウラカンGT3のアンドレア・カルダレッリまでが数珠つなぎとなった。
 
 そんななか、ポールスタートから4番手に後退した17号車アウディは、コース上のデブリ回収のために出されたフルコースイエロー(FCY)が解除されるタイミングで一気に前の2台を交わして2番手に浮上。

 これに7番手の63号車ランボルギーニも続き4番手となると、3番手を走る5号車アウディがマシントラブルのためピットに戻ったことで3番手にポジションを上げた。

 レース終盤の1時間は、2回目のピットアウト直後から88号車メルセデスを駆るボーティエと、17号車アウディのフラインスによる首位争いが勃発。約60分間わたってテール・トゥ・ノーズのバトルが続いたが、最後はボーティエが0.719秒差で17号車アウディを振り切り、AKKA ASPに昨年の最終戦以来1年ぶりの優勝をもたらした。

 シリーズランキング首位で最終戦を迎えた63号車ランボルギーニは3位でチェッカー。チームランキング2番手、ドライバーズランキングでは3番手につける84号車メルセデスが4位となったことで、GRTのミルコ・ボルトロッティ/クリスチャン・エンゲルハート組がブランパンGTシリーズのドライバーズ、チームの両タイトルを獲得することとなった。

 また、エンデュランスカップのドライバーズタイトルも63号車ランボルギーニが獲得したが、こちらはボルトロッティ、エンゲルハートとともにカルダレッリがチャンピオンに輝いている。なお、エンデュランスカップのチームチャンピオンは、ベントレー・チームMスポーツが今大会ノーポイントに終わりながらも1点差でランキング首位の座を守り、ランボルギーニの四冠を阻止した。

 2台のニッサンGT-RニスモGT3を走らせるモチュール・チームRJNニッサンは、千代勝正組の23号車GT-Rが46番手からスタート。アレックス・バンコム、千代、ルーカス・オルドネスとつなぎながら怒涛の追い上げをみせ、最後は13位でフィニッシュ。

 29番手スタートとなった僚友の22号車GT-R(マット・シモンズ/マット・パリー/シュトルアン・ムーア)はスタートから20分過ぎにギヤボックスのトラブルで緊急ピットイン。長時間にわたる作業ののちにコースに戻るが、周回数不足により完走扱いとはならなかった。

 2018年のブランパンGTシリーズは3月13~14日にフランスのポール・リカールで公式テストが開催され、翌月の4月8日、ベルギーのゾルダーで開幕戦を迎える。