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スーパーフォーミュラ:関口雄飛 2017第6戦SUGO レースレポート

2017年10月01日 14:01  AUTOSPORT web

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スーパーフォーミュラSUGOを制した関口雄飛
関口雄飛PRESS RELEASE

2017年9月29日

2017年スーパーフォーミュラ第6戦、スポーツランドSUGO、
関口雄飛はスタートからトップに立ち、見事な走りで今季2勝目を飾る。

 9月23日~24日、宮城県、スポーツランドSUGOにおいてスーパーフォーミュラ第6戦が開催されました。昨年はポールポジションからトップを独走していたにもかかわらず、セーフティカーが最悪のタイミングで入ったことで実質的に最後尾までドロップし、そこから再び圧倒的な速さを見せて全車を追い抜いた形で奇跡の優勝を飾った関口雄飛ですが、今回のレースを前にして、「昨年優勝したからというアドバンテージはないと考えています。やはり最初からマシンのセットアップを煮詰めて、どこまで合わせていけるかの、チームの総合力の勝負だと思っています」と語りました。昨年優勝したツインリンクもてぎ戦で、今年は苦戦を強いられた経験から、気持ちを引き締めてこのレースに挑みました。

 金曜日にドライコンディションで実施された1時間のフリー走行では、トップと僅差の1分07秒014で2番手につけ、まずまずの仕上がりを見せました。

 土曜日、朝9時からのフリー走行が開始される前に雨が路面を濡らし始め、WET宣言が出されました。レインタイヤを装着してコースインした関口雄飛は、慎重に周回を重ねてバランスを仕上げていきました。走行開始頃には雨も止み、午後には路面も乾きそうな気配だったので、関口雄飛は最後の5分でスリックタイヤを装着し、新品タイヤの皮剥きを終え、予選に向けて万全の準備を整えました。

 予選Q1開始時には、天候は曇りでしたが、路面は完全にドライ。今回のレースはミディアムタイヤ1種類で戦うレースとなっている為、純粋に速さだけの勝負です。関口雄飛はコースイン後、4周目に最初のアタックに突入し、1分06秒144をマークしてトップに立つと、タイヤ交換をして2回目のアタックに突入。1分05秒530とタイムを更新し、トップで予選Q1を通過しました。

 7分間で実施される予選Q2では残り1分でアタックに入り、1分05秒384をマークし2番手通過。ポールポジションを決める予選Q3へと駒を進めました。予選Q3では4周目にアタックして1分05秒154で3番手につけると、そのままもう1周アタックを継続し、1分04秒988までタイムを更新。惜しくもトップには届かなかったものの、予選2番手タイムをマーク。決勝はフロントロウ、最前列からのスタートとなりました。

 日曜日の天候は晴れ。朝のフリー走行は気温23°C、路面温度は28°Cと温かい好天です。最前列からスタートする関口雄飛も決勝用のセットアップを煮詰めていたのですが、攻めすぎた結果、第4コーナーでバランスを崩してクラッシュ。関口雄飛に怪我はありませんでしたが、セッションは赤旗中断され、マシンはガレージへと運び込まれました。メカニックたちは決勝スタートに向けて大急ぎで修復作業に取り掛かりました。

 決勝スタート前のウォームアップ走行には、なんとかマシンの修復も間に合い、コースインした関口雄飛はそのフィーリングに問題がないことを確認しました。しかしグリッドへ向けてコースインした際に不具合が発見され、19号車はスターティンググリッド上で左フロントサスペンションアーム交換という大きな作業を開始。まさにギリギリの時間内で作業が終了し、チーム一同、ほっと胸を撫でおろしました。

 スタートでは関口雄飛が観衆を魅了する絶妙なダッシュを見せ、ポールポジションのニック・キャシディ選手をかわし、同じく素晴らしいダッシュを見せたピエール・ガスリー選手のインを死守してトップを奪い、1周目から一気にリードを広げ始めます。

 ファステストラップを連発してリードを広げつつも、レース全体をイメージして燃費をセーブするという走りに徹した関口雄飛は、マレーシアGPでF1にデビューするというピエール・ガスリー選手を、そのスピードで突き離していきます。

 42周目、周回遅れが出始めたこともあり、43周目にピットイン。6番手までドロップしますが、各車がピット作業を終えた時点で危なげなく、再びトップに浮上します。

 昨年はセーフティカーによって築いたマージンを奪われた関口雄飛でしたが、今回のレースは横綱相撲のように、圧倒的な速さを見せつつ、最後は燃費をコントロールする余裕を見せて、最後までトップを守りきり、今季2勝目、菅生では昨年に続き2連勝を飾りました。チャンピオンシップでも4位に浮上し、タイトル獲得を視野に、最終戦の鈴鹿を迎えることとなりました。

■関口雄飛のコメント
「金曜日のフリー走行からマシンのバランスは悪くなかったので、予選には自信を持って挑めました。Q1でトップを奪って自信を深めたのですが、最終的には悔しい2番手で終わりました。予選Q3で2度アタックに行ったのは、チームメイトが2度目のアタックでタイム更新していたので、可能性に賭けたのですが、残念ながらトップには届きませんでした。
決勝当日は、朝のフリー走行でクラッシュしてしまって、ドタバタしましたが、朝のクラッシュはタイヤが7割程度温まった状態でプッシュする練習というか、決勝スタート直後にタイヤが冷えた状態での走りを想定して攻めていたのですが、攻めすぎてしまいました。スタートまでにチームの皆さんが頑張って完璧に修理をしてくださったので、今日の優勝は本当にチームのおかげです。
マシンは走り出してすぐ、感触に問題がないことがわかり、信頼して攻め続けられました。レー
スはスタートで前に出て、なんとかガスリー選手を抑えきって第1コーナーをクリアしたので、あとはプッシュし続けました。途中、周回遅れでペースが遅くなり、ピットインした際にガソリンが少しこぼれてしまい、レース終盤にはガス欠になる可能性があることをチームから無線で聞かされていたので、ペースをコントロールして走りました。最後はガスリー選手に迫られましたが、それでも抜かれない自信はあったので、最後まできっちり走りきり、トップでチェッカーを受けることができまし
た。本当に、今日の勝利はチームに勝たせてもらった勝利でした。チームみんなのおかげです。今日は勝てて嬉しいし、これで最終戦までチャンピオンの望みが繋がりました。昨年はランキングトップで最終戦を迎えて、ボーナスポイントのシステムで逆転されたので、今年はそれを踏まえて、リベンジできるよう頑張ります。応援してくださった皆さん、ありがとうございました。最終戦も応援宜しくお願いします」