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F1マレーシアGP予選:ベッテルがPUトラブルで最下位。マクラーレン・ホンダ勢はQ3進出

2017年09月30日 19:41  AUTOSPORT web

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2017年F1第15戦マレーシアGP予選 PUトラブルのためタイムを出すことができなかったセバスチャン・ベッテル
9月30日現地時間午後5時、マレーシアGPの予選が行なわれた。好転の下で行なわれたフリー走行3回目に比べ雲は増えてきたものの、セッション中の降水確率は20%。気温は30度、路面温度は46度まで下がったコンディションでセッション開始を迎えた。 

 FP3でパワーユニットに問題を抱えたセバスチャン・ベッテルはランチブレイクの間に日本GP投入予定だった新品ICEとMGU-Hを1戦前倒しで投入。ギリギリでマシンの整備を整え、年間4基の範囲内であるためグリッド降格ペナルティの対象ともならなかった。

 Q1のセッション開始直後から各車がスーパーソフトでコースインする中、フェラーリ勢とメルセデスAMG勢は0.7~0.8秒遅いソフトタイヤで走行を開始。最後にコースインしたマックス・フェルスタッペンもソフトを選択した。

 開始から6分で最初のアタックラップに入っていたベッテルはターン5で加速を失い「ドライブを失った。ターボが効いていないようだ」と訴えてスローダウンし、ノータイムのままピットに戻ってしまった。

 最初のアタックでトップに立ったのはソフトタイヤのルイス・ハミルトンで、これにフェルスタッペン、バルテリ・ボッタス、キミ・ライコネンとソフトタイヤ勢が続き、スーパーソフトのダニエル・リカルドは0.811秒遅れの5番手に留まった。中団は6番手エステバン・オコンからQ1脱落圏までフォースインディア、ウイリアムズ、マクラーレン、ルノー、トロロッソが僅差で並び、ザウバー勢とハース勢、初戦のピエール・ガスリーが脱落圏で争う。

 1回目のアタックで8番手のストフェル・バンドーン以下の全車が2回目のアタックに向かうが、ベッテルは残り2分を切ってもコースインできず予選不通過が決まった。それでもベッテルはクルマから降りてスタッフ全員に感謝の言葉をかけて回った。

 各車が大幅にタイムを上げていく中で、ハース勢とザウバー勢がQ1脱落。セクター2まで自己ベストで来ていたもののアタックを辞めてピットに戻ったフェルナンド・アロンソは15番手で辛うじてQ2進出を決めた。


 Q2では全車が最初からスーパーソフトを履いてアタックに入る。1回目のアタックでトップに立ったのはFP3でも最速タイムを記録していたライコネンで、1分30秒926。

 ハミルトンはターン4でややワイドになるミスがあり、2番手以下はフェルスタッペン、ハミルトン、ボッタス、リカルドと続き、中団勢はここでもまたオコンが最上位の6番手につけた。しかし7番手ニコ・ヒュルケンベルグから13番手カルロス・サインツJr.までは0.2秒以内にひしめく大接戦となっている。

 残り3分になろうかというところでボッタスを先頭に各車が2回目のアタックに向かう。ハミルトンもこれに続くが、上位2台のライコネンとフェルスタッペンはピットに留まった。

 アロンソやオコンらがコース上の混雑に不満を訴える中、2回目のアタックでボッタスが1分30秒803でトップに浮上、ハミルトンは0.174秒差の4番手に留まった。6番手にペレス、7番手オコン、8番手ヒュルケンベルグ、そして9番手バンドーン、10番手アロンソでマクラーレン・ホンダの2台もQ3進出を果たした。

 マッサは僅か0.024秒差でQ3進出を逃し、ガスリーはギヤシフトに問題が発生したため2回目のアタックでタイムアップが果たせず15番手で予選を終えた。


 Q3はヒュルケンベルグはピットで待機、マクラーレン勢は中古のスーパーソフトで最初のアタックへ。まずはハミルトンが自身のタイムを1秒近く縮めて1分30秒076でトップに立つ、ライコネンは0.232秒差で2番手、3番手に0.519秒差のリカルド、ターン14の出口でややリアをスライドさせたフェルスタッペンは0.558秒差で4番手、ボッタスは0.869秒差で5番手に留まった。6番手ペレスは1.582秒もの大きな差を付けられている。

 残り3分を切ったところで全車が新品のスーパーソフトを履いて最終アタックに向かう。ハミルトンはアタック直前にパワー低下を訴え、チーム側は「何も問題はない」と答えるもののハミルトンは1回目の自身の最速タイムを更新できず。

 一方ライコネンはセクター2で最速タイムを塗り替えたものの最終コーナーでフロントタイヤをロックさせタイムロスを喫し、僅かに0.045秒及ばず2位。フェルスタッペンはタイム更新できなかったリカルドを上回ったものの0.465秒差で3位に終わった。

 3強チーム以外の最上位には、1.402秒差でオコン、そしてバンドーンが1.506秒差の7位に入る健闘を見せ、タイムを更新できなかったペレスをヒュルケンベルグが上回って8位、アロンソは1.628秒差で10位に終わった。