2018年からのシリーズ創設をアナウンスしているTCR UKが、その初年度となる来季の暫定カレンダーを発表。いずれも主要サーキットを舞台に全7戦が予定され、かつ国内最大のツーリングカーシリーズであるBTCCとの日程バッティングも回避されることとなった。
BRSCC(ブリティッシュ・レーシング・スポーツカー・クラブ)が主催するこのTCR UKは、BTCCイギリス・ツーリングカー選手権の開幕1週間前となる4月1日にオープニングラウンドを設定。
シルバーストンで幕を開けたシリーズは、ノックヒル、ブランズハッチ、キャッスル・コンブ、オールトンパーク、クロフトと、毎月のようにレースを開催し、こちらもBTCC最終戦の2週間後となる10月14日に、ドニントンパークでフィナーレを迎える。
既報の通り、TCR UKシリーズは初年度エントリー枠に上限を設けない意向を示しており、もし参加希望台数がサーキットの収容台数上限を上回る事態となった場合は、参加者をグループ分けし、ラリークロスなどで採用される2ヒート制の予選、準決勝を開催する。
いずれにせよ、それ以外の場合も含めて選手権の運用やポイント制度は、TCRの頂点となるインターナショナル・シリーズの規定に準拠することとなり、週末には50kmの決勝レースを2戦、そのレース2ではリバースグリッド制を採用することとなる。
全7戦中6つのサーキットは、すでにBTCCでもおなじみのメジャー・サーキットが舞台となっているが、このTCR UKではツーリングカー・ファンには目新しいトラックとして7月にキャッスル・コンブでの開催を予定。
このイングランド南部ウィルトシャーのトラックは、かつてブリティッシュGT選手権を開催した経験があるものの、周辺自治体が制定した騒音制限の法令を遵守するため、2005年を最後にメジャー・モータースポーツのイベント開催を見送ってきた経緯がある。
さらに、59年の歴史を持つBTCCもこのトラックでのレース開催経験がなく、トラックにとっても久しぶりのトップレベル・モータースポーツの招致となった。
同様の騒音制限規制は、この10月からオールトンパークでも実施される予定となっており、その規制に合わせて2018年8月の同イベントは練習走行、予選、決勝をすべて土曜に行う、ワンデイ・イベントとしての開催となりそうだ。
TCR UKのプロモーターを務めるジョナサン・アッシュマンは「初年度の暫定カレンダーを発表できたことを非常にうれしく思う」とコメントした。
「カレンダー確定後すぐにこうして発表にこぎつけられたことは光栄だ。何より、BRSCCと各サーキットとの日程調整の努力に対し、深く感謝している」
「TCR UK設立の発表以来、ドライバーやチームを中心としたその反響の大きさに驚いている。このカレンダー発表により、彼らの2018年活動計画の策定に大いに役立ててもらえるものと期待している」
<TCR UK2018年暫定カレンダー>
ラウンド 日程 サーキット
Rd.1 4月1日 シルバーストン
Rd.2 5月13日 ノックヒル
Rd.3 6月3日 ブランズハッチ
Rd.4 7月15日 キャッスル・コンブ
Rd.5 8月4日 オールトンパーク
Rd.6 9月9日 クロフト
Rd.7 10月14日 ドニントンパーク