9月26日(火)にトロロッソから発表されたドライバー交代劇。ダニール・クビアトに代わって起用されたピエール・ガスリーが、トロロッソからそのことを知らされたのは、発表前日の25日(月)だった。
「先週、SUGOの(スーパーフォーミュラ)レースを終えた後、月曜日に僕は日本からマレーシアへ飛んだんだ。そしたら、携帯に『今週末、走ることになるだろう』というテキストメッセージが入っていたんだ。興奮して、なかなか寝られなかったよ!!」とガスリーは語る。
トロロッソの決定が急だったことは、マレーシアGPの公式プログラムを見てもわかる。トロロッソのドライバー紹介ページにはガスリーの姿はなく、クビアトのままとなっている。
クビアトのシートを奪う形でデビューすることになったガスリーは「もちろん、彼には申し訳ないという気持ちがないといったら嘘になる。でも、彼は才能のある優れたドライバーだから、いつかグリッドに戻ると確信している」
トロロッソのフランツ・トスト代表も「われわれはダニール(・クビアト)に別れを告げたわけではない。彼は引き続きレッドブルファミリーの一員として残留する」と述べている。
現時点でガスリーの出場レースは「今後、複数戦」とリリースで発表されていることから、少なくともマレーシアGPと2週連続開催となる日本GPは確実だ。だか、その後どうなるかは、木曜日の段階では未定。ロシア人のメディアも「今日(木曜日)、トストと話したけれど、アメリカGP以降はわからない」という。
F1のアメリカGPと同じ週末には、日本でスーパーフォーミュラの最終戦がある。現在、スーパーフォーミュラで首位に僅差のランキング2位にいるガスリー。マレーシアGPと日本GPの結果によっては、日本でのタイトル獲得よりも、F1を優先する可能性も十分に考えられる。
「彼(クビアト)とはまだ話す機会がなかった」と話すガスリー。
「でも、僕もずいぶん待たされた。チャンスがあれば、それをつかむのはこの世界の常識。僕は僕の仕事をするだけ」
これが、F1なのである。