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心臓で生体認証!ドップラーレーダーを使った新たなシステムを米大学が開発中

2017年09月29日 07:02  Techable

Techable

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指紋、顔、虹彩などによる生体認証でコンピューターやその他デバイスのロックを解除するのは一般的になりつつある。そこに新たな手段が加わるかもしれない。

米国のバッファロー大学の研究チームが、心臓を使った認証技術を開発中だ。心臓の寸法をスキャンして本人を確認するというもの。PCのキーボードなどにシステムを搭載して、本人がPCの前に座るだけで自動ログインできるような仕組みの構築を目指している。
・健康への懸念なし
心臓のスキャンにはドップラーレーダーを使う。電波で速度や変位を観測するというもので、本人登録のための最初の心臓スキャンには8秒ほどかかり、次の使用からはそれより素早く本人確認できる。

心臓をスキャンする、と聞くと多くの人が健康への心配を懸念するだろう。しかし、リリースによるとレーダーの強度はWi-Fiより弱いという。実際、使用するレーダーは5ミリワットで、これはスマホから出る電磁波の1%にも満たないとのこと。
・空港でも使える
心臓認証というだけでも新しいが、研究チームが目指すのはスキャンという動作なしに、自動で本人確認できるシステムの構築だ。

現在、PCのセンサーに指をかざして指紋でログインしたりする機能はある。しかし、端末に本人をモニターするようなシステムを搭載し、たとえばPCの前に座れば自動ログインでき、PCを離れれば自動でログアウトできるようにする。

PCなどの端末だけでなく空港の本人確認などにも使えるとのことで、今後は指紋や心臓といった生体認証を組み合わせて厳重に本人確認を行う、というシーンも出てくるのかもしれない。

University of Buffalo