はてな匿名ダイアリーに9月26日、こんな投稿があり、注目を集めていた。
「一部のオッサンが目下の女性を『◯◯の娘(こ)』と言うのを見るとキモすぎてオエッってなる。当たり前のように受け入れられてるのもめちゃくちゃ気持ち悪い」
たとえば「新卒の娘(こ)」「営業の娘(こ)」などだという。ブログなどネット上でよく見かける表現だ。投稿者によると、若い男性に対してはこれに相当する言葉は使わず、「新卒」「営業の新人」というのだから、女性にも「新卒」「新人」でいいはず、という主張だ。
「どうしても◯◯のこ、と言いたいならせめて『子』を使って男にも使え」
とまで書いている。(文:okei)
「おっさんがやることは何でもかんでもキモく見える」?
これに対して、はてなブックマークは400以上つき物議を醸した。多かったのは、
「男だけど、◯◯の子っていいかたされるよ。筆者に対しては痴漢冤罪に似た何とも言えない気持ちになるな」
「一部のお局方が、年下の男性従業員を『~の子』と言い表す現実を見ろ」
という反論だ。投稿者の「男にも子を使え」という捨てゼリフ的な書き方が災いし、「娘(こ)が気持ち悪い」という主張は薄れてしまったようだ。
そのほか、「おっさんがやることは何でもかんでもキモく見えてしまうのだよ」「被害者意識や相手への嫌悪感が強いと、そういう世界観を作ってさらに思い込みが強化される…」など、被害妄想、おじさん差別だというコメントも見受けられる。
また、投稿を読んだ人は「話し言葉の"子"に"娘"を当てて聴いている」と捉えた人が多数いたが、投稿者は文章で「○○の娘」と書く人が気に入らないとして、匿名ダイアリーでの具体例を出している。それは「新人の娘」が事務仕事をちゃんとできないことをぼやく投稿だった。その見下したような内容も不快感の原因だったかもしれない。
ただ、これに対しても「会社のような公的な場所で『娘』を使う人は身近で見た覚え無い。それ希少種だよ」という指摘がある。
「社会に出ている相手を『こ』って呼ぶ全体が気持ち悪い」
一方、投稿者に理解を示すコメントもあった。自分より若いとはいえ大人なのだから、「子」扱いはよくないという意見だ。
「社会に出ている相手を『こ』って呼ぶの全体が気持ち悪い」
「娘であれ子であれ使わないようにしてる。大人として登場してるのだから大人として扱うべきだと思うので。そして、本人には同様の責任有る行動を求める」
これも一理あり、親しみを込めているのかもしれないが、年下だからと子ども扱いされている…とモヤモヤする人はいるだろう。
だがこの場合、投稿者が問題にしているのは「子」よりも「娘」である。恐らくブログを書く立場からすれば、「新人の女子社員」「事務の新卒女性」などと書けばよいところを、「新人の娘」と書けば簡単、というだけだろう。しかし女性から見れば確かに若干気持ち悪い。若い女性を「女の子」枠に押し込め、見下している感じといえばいいだろうか。
ちなみに「新人の娘」でネット検索すると風俗嬢の紹介がいくつか出てくる。穿った見方をすると、こういうものを見慣れていると自然に「〇〇の娘」と書いちゃうのかも…と思わないでもない。