スクーデリア・トロロッソのスポンサー、アクロニス社のCEOが、ダニール・クビアトは今週末のマレーシアGPではピエール・ガスリーにシートを譲るものの、アメリカGPでレースに復帰する予定だと主張した。
26日、トロロッソは、“次の複数のグランプリ”でクビアトの代わりにジュニアドライバーのガスリーが参戦することを発表した。
チーム代表のフランツ・トストは、今シーズンのうちにガスリーをカルロス・サインツJr.のチームメイトとして走らせることで彼の実力を正確に評価することができると述べた。一方で、現在まで期待はずれの成績にとどまっているクビアトについて、「さまざまな理由、つまり技術的なトラブルもあれば、彼自身のミスもあって、今のところ真のポテンシャルを発揮していない。そのため彼を次の何戦か、シートから降ろすことにした」と語った。
しかしながらトロロッソは、23歳のクビアトは「今もレッドブル・ファミリーの一員である」と明言している。
トロロッソはマレーシアと翌週末開催される日本GPのプレビューリリースにおいてサインツとガスリーのコメントを掲載しており、そこから考えると、この2戦はふたりが出場するものと考えられる。
しかしトロロッソのスポンサーであるテクノロジー関連会社アクロニスのCEO、セルゲイ・ベロウソフ氏は、その次のアメリカGPではクビアトが彼のシートに戻ってくると強く主張した。
「彼(クビアト)はガスリーがテストされる間の2レースのみ欠場する。サインツJr.は(今季末で)チームを去る。来シーズンのことはまだ決定していない」と彼は語った。
ガスリーは今年、全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦しており、ポイントリーダーから0.5点差のランキング2位につけている。シーズンは鈴鹿での最終戦を残すのみだが、タイトルがかかったこの一戦は、アメリカGPと同じ週末に開催される。そのため、彼をサポートするレッドブルは、この週末、ガスリーをスーパーフォーミュラに参戦させ、クビアトをトロロッソのレースシートに戻すのではないかと考えられている。
クビアトの母国ロシアの自動車協会で会長を務めるイゴール・エルミリン氏は、タス通信に対して次のように語った。
「来年ホンダのパワーユニットに移行することが決まり、チームはドライバーについてテストをする余裕がある」
「だからその2レースにダニールが参戦しないことは、彼自身にもチームにもいかなる影響も与えないと考えている。彼らが次にどういう行動を起こすか決定したとも思えない」