F1シーズンを転戦していると、いろいろな人との出会いがある。そんな人たちに、「あなたは何しに、レースに来たのか?」を尋ねる連載企画、今回はネルソン・ピケの長女であり、ダニール・クビアトの恋人であるケリー・ピケだ。
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昨年から、トロロッソのモーターホームやガレージでミステリアスな瞳を持つ女性を見かけるようになった。そのミステリアスな瞳、どこかで見たことがあると思った方は鋭い。じつはこの方、ネルソン・ピケJr.の妹のケリー・ピケだ。シンガポールGPにも来ていたので、さっそく、話をうかがってみた。
「私は7人兄弟姉妹の4番目だけど、姉妹の中では一番上なので長女。長男がネルシーニョよ」
そのケリーがどうしてトロロッソのモーターホームにいるのか?
「それは私がダニール(・クビアト)のガールフレンドだからよ」
昨年の8月に友人を通して知り合い、その後クビアトとの交際をスタートさせたというケリー。ブラジル人とロシア人の2人だが、ケリーはドイツ生まれのモナコ育ち。そして、クビアトの現在の住まいはモナコ。
2015年からフォーミュラEのオンラインコンテンツの制作に携わり、現在ユーロF3に参戦中の弟のペドロの応援をしているケリーが、モータースポーツ仲間を通して、クビアトと出会うのは自然なことだった。
今年はすでにロシアGP、スペインGP、モナコGP、カナダGP、イギリスGPを訪れ、シンガポールGPは6回目のF1訪問となったケーリー。
「来週のマレーシアGPには行かないけど、その次の日本GPにも行くわよ」と、来日を楽しみにしていた。
「私がこんなに何度もサーキットに来るのは、もちろん恋人のダニールを応援するためだけど、私にとってサーキットは、小さな時から通っていた遊び場でもあるの。ニキ(・ラウダ)はお父さんに連れられてF1に来ていた頃からの知り合いだし、ルイス(・ハミルトン)とはネルシーニョがF3やGP2を戦っていたときから友達よ」
だが、その1週間後にトロロッソはマレーシアGPと日本GPでクビアトに代わって、ピエール・ガスリーを起用すると発表。日本GPだけでなく、終盤戦の予定も白紙となった。シンガポールGPでケリーは今後のグランプリ訪問について、シンガポールで次のように語っていた。
「日本GPの後は、アメリカGP、ブラジルGP、そして最終戦アブダビGPにも行こうと思っているの」
シンガポールGPでの取材が最後にならないことを祈りたい。