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IMSA:ポルシェ 2017年WSCC第11戦ラグナセカ レースレポート

2017年09月27日 13:52  AUTOSPORT web

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911号車ポルシェ911 RSR 2017第11戦ラグナセカ
IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ第10戦
ラグナセカ/アメリカ
ポルシェGTチームがアメリカにおいて5回目の表彰台を獲得
 ドイツ. ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:オリバー・ブルーメ)のポルシェ911 RSRは、モントレーのラグナセカで開催されたIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップに出場し、今シーズン5回目の表彰台を獲得しました。

 このレースは、10月7日に開催される有名な北米耐久カップ最終戦のプチ・ル・マンの前哨戦です。
 
 最高出力510PSを誇る新開発のレーシングカーのステアリングを握るパトリック・ピレ(フランス)/ディルク・ウェルナー(ドイツ)組は、カリフォルニア州の3.061kmのサーキットで行われたレースにおいて、トップとわずか5秒差でゴールしてGTLMクラスの3位を飾りました。チームメイトのローレンス・バンスール(ベルギー)/ジャンマリア・ブルーニ(イタリア)組は7位でした。

 見事なスタート切ったポルシェ911 RSR(912号車)のローレンス・バンスールは、1周目で早くもライバル3台を抜き、同じくスタートで2台を抜いたパトリック・ピレのすぐ背後となる5番手に浮上しました。
 
 その後、ピレは見事な追撃によって、BMW、続いてフォードをオーバーテイクし、スタートから30分が過ぎた頃には2番手まで浮上しました。バンスールは首位を狙いますが、1台のプロトタイプの不注意でオーバーテイクをブロックされただけでなく3番手に後退します。
 
 バンスールとコンビを組むジャンマリア・ブルーニは違反のピットストップによりドライブスルーペナルティを課せられ、首位争いから脱落しました。

 ポルシェ911 RSR(911号車)のディルク・ウェルナーは表彰台圏内を走り続けました。パトリック・ピレから引き継いだ後、チームが打ち出した燃料節約戦略が功を奏して3番手を維持するだけでなく、2番手まで浮上します。
 
 一時は1秒以内まで首位との差を詰め、接戦となった終盤には、渾身の力を込めて強力な追撃を交わし2番手をキープしましたが、ゴール寸前でフェラーリにリードを奪われました。
 
 しかし7月にライムロックで行われたレースを制しデイトナ24時間レース2位を獲得しているウェルナーは、シーズン第10戦においてまたしても表彰台の一角に立ちました。

 ポルシェ カスタマーチームのパーク・プレイス・モータースポーツからGTDクラスに出場した911 GT3 Rは、ポルシェ ワークスドライバーのヨルグ・ベルクマイスター(ドイツ)による最後のスプリントで3位を獲得しました。
 
 ベルクマイスターは、チームメイトのパトリック・リンゼイ(アメリカ)とともに今シーズンのライムロック戦で優勝を飾っています。

 IMSAスポーツカー選手権と北米耐久カップの最終戦のプチ・ル・マンは、10月7日にジョージア州ブラセルトンのロード・アトランタで開催されます。

レース後のコメント
GTモータースポーツ総合プロジェクトリーダー、マルコ・ウジュハシ
「エキサイティングな接戦のレースで得た今回の表彰台は、すばらしい戦略と過酷なサーキットでも常にスピードを維持できることを証明した911 RSRのおかげです」

「予選でライバルたちが記録した速いラップタイムに惑わされることなくレース準備に集中することが正しい判断であったことが証明されました。この結果をアトランタにもつなげます」

「アトランタでは全力を尽くし、さらに2つポジションを上げて待望の北米耐久カップ優勝をポルシェにもたらすつもりです」

パトリック・ピレ(911 RSR #911)
「接戦でした。終盤は燃料で運が左右されました。トップのBMW M6 GTLMがピットインするという僕の予想は外れました。ディルクはできる限り燃料を節約しましたが、戦略の異なるフェラーリを上回ることはできませんでした。今日は最善を尽くしました。そしていつものようにチームからすばらしいサポートを受けました」

ディルク・ウェルナー(911 RSR #911)
「ラグナセカで表彰台を獲得できてうれしいです。チーム全員が完全にレースに打ち込んでクルマを改善しました。かなりの接戦で、ファンの皆さんが払った入場料に見合うレース内容になったと思います」

「終盤はピットストップなしで燃料の節約を試みました。ゴール寸前に燃料灯が点灯したので、戦略は完璧に成功しました。チームにとってすばらしい結果になったと思います」

ローレンス・バンスール(911 RSR #912)
「週末を通して車は好調で、タイヤ戦略も万全でしたが残念ながら良い結果につなげることはできませんでした。表彰台のチャンスがありながらミスをしてしまったので、原因を詳細に調べてロード・アトランタの最終戦でリベンジします」

ジャンマリア・ブルーニ(911 RSR #912)「このレースではすべてが不利に働きました。僕達の911 RSRは良いポジションにいましたが、不運にもミスが出てしまいました。北米耐久カップでポルシェに優勝をもたらすために、プチ・ル・マンに完全に集中します」

ヨルグ・ベルクマイスター(911 GT3 R #73)
「表彰台の結果はすばらしいですが、もっと良い結果を出すことができました。最後のピットストップでメカニックが背中に怪我をしたため、タイヤ交換が長引き、ポジションをいくつか失いました。次戦のプチ・ル・マンが楽しみです」

レース結果
GTLMクラス
1.エドワーズ/トムチェク(アメリカ/ドイツ)、BMW M6 GTLM、110周
2.フィジケラ、ヴィランダー(イタリア/スウェーデン)、フェラーリ488 GTE、110
3.ピレ/ウェルナー(フランス/ドイツ)、ポルシェ911 RSR、110
4.ガルシア/マグヌッセン(スペイン/デンマーク)、コルベットC7.R、110
5.ウェストブルック/ブリスコウ(イギリス/アメリカ)、フォードGT、110
6.ハンド/ミュラー(アメリカ/ドイツ)、フォードGT、110
7.バンスール/ブルーニ(ベルギー/イタリア)、ポルシェ911 RSR、109
8.アウバレン/シムズ(アメリカ/イギリス)、BMW M6 GTLM、108
9.ギャビン/ミルナー(イギリス/アメリカ)、コルベットC7.R、107

GTDクラス
1.バルザン/ニールセン(イタリア/デンマーク)、フェラーリ488 GT3、107周
2.ラリー/レッゲ(アメリカ/ドイツ)、アキュラNSX GT3、107
3.ベルクマイスター/リンゼイ(ドイツ/アメリカ)、ポルシェ911 GT3 R、107
4.ブラウン/ベネット(アメリカ/アメリカ)、ポルシェ911 GT3 R、106
6.マクニール/ジャネット(アメリカ/アメリカ)、ポルシェ911 GT3 R、106
16.ロング/モラド(アメリカ/アメリカ)、ポルシェ911 GT3 R、47