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3度のル・マンウイナーが語る欧州GT界の祭典、鈴鹿10Hよ“日本のスパ”であれ

2017年09月26日 16:52  AUTOSPORT web

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2018年の8月から、鈴鹿サーキットの真夏の祭典として開催される「第47回サマーエンデュランス『鈴鹿10時間耐久レース』」 

 このレースは、現在、ブランパンGTシリーズをはじめ、世界中で人気を博すGT3カーや、スーパーGT GT300クラス、スーパー耐久ST-Xクラス車両が参加する日本初のビッグイベントだ。

 オーストラリアのリキモリ・バサースト12時間、ベルギーのトタル・スパ・フランコルシャン24時間、米国のマツダレースウェイ・カリフォルニア8時間と並んで、インターコンチネンタルGTチャレンジのポイントが付与される1戦に数えられることも決まり、総勢50台の車両が参加するのではないかと期待されている。

 またGT3車両を手がけるメーカーのファクトリードライバーたちがジェントルマンドライバーたちと組んで大挙して参加するのではないかという楽しみもある。

 さらに、このイベントは鈴鹿の歴史のなかでも競技時間が長いレースのひとつとなり、朝スタートしたレースが、夜に花火とともにゴールを迎えるという“夏祭り”的な雰囲気が味わえるはずだ。

 そういう意味では、スパ24時間のような賑わいを、日本でも満喫できるだろう。では、そのスパ24時間レースは、欧州のドライバーたちにとってはどんなものなのか?

 アウディの一員として、ル・マン24時間レースで過去3勝を挙げ、今年はブランパンGTシリーズに参戦し、スパ24時間でも走ったブノワ・トレルイエに聞いた。

「スパ24時間は、インディ500やル・マン24時間レース、モナコGPという“世界3大レース”に次いで、ヨーロッパで有名なレースだ。とくにジェントルマンドライバーにとっては、出場を夢見るレースの上位に挙げられる大きなレースだよね。スパはサーキット自体が素晴らしいし、同じGT3クラスのクルマが60台も走るので、結果を出すのがものすごく難しいけど、だからこそチャレンジしがいがあるんだと思うよ。僕は今年、ブランパンGTシリーズに出ているんだけど、選手権のレベルは高いと思う。チームもプロフェッショナルだし、このクルマをドライブすること自体には問題はない。いいドライバーも多い。ただ、コース上にいるクルマの台数が多いっていうのが大変なんだよね」

 トレルイエは、アウディ入りするまで日本レース界でキャリアを積んだドライバーだ。市内に居住していたこともあり、鈴鹿はまさに彼のホームコースとも言える。その鈴鹿での10時間耐久レースに対する興味のほどはどうなのだろうか?

「もちろん興味津々だよ。僕は鈴鹿に何年も住んでいたし、鈴鹿サーキットは僕のお気に入りのコースのひとつ。1コーナーもS字もデグナーも、全部恋しく思っている。どのカテゴリーでも、思い出がたくさんある。だから、もし上位を争えるようなちゃんとした体制で10時間レースに出場できれば素晴らしいし、断る理由はないよね。今でも日本のことが大好きだし、チャンスがあれば間違いなく走るよ!」