世界的に減少傾向にあるモータースポーツ人口のV字回復の一手として、FIA国際自動車連盟のジャン・トッド会長は世界統一レギュレーションによるドリフト競技会『インターコンチネンタル・ドリフティングカップ(IDC)』をスタートさせる。
ドリフト競技は、基本的に広場と中古車があれば行うことができるグラスルーツ・モータースポーツ。途上国を含め一気に競技の知名度や魅力が拡散する可能性を持っている。
IDCはドリフトの発祥国であり、現状ドリフト競技の世界第一人者である日本のD1グランプリのルールをベースに、FIAが長年培ってきたセーフティールールなどを注入した世界標準ルールを数年前から整備してきたという。
そんなIDCが今週末の9月30日~10月1日、東京・お台場にて世界初のFIAドリフト競技会として開催される。
FIAが長年にわたって行ってきたインターコンチネンタル競技会は世界中の参加者を募り、統一ルールを理解してもらいながら自国に帰って普及してもらうことを目的とし、ドリフト競技ルールもさらに数年をかけて統一レギュレーション化を目指すという。FIAでは過去、F3やツーリングカーレースなども同じ手法を採ってきた。
世界各国で容易に開催が可能なモータースポーツであるドリフト競技は、D1GPなどのトップカテゴリーから、クルマを滑らせて遊ぶビギナーまで、幅広くグループ分けができる。
現時点でも40カ国以上で行われていると考えられており、競技者の絶対人口は潜在的モータースポーツ予備軍を含め相当数存在していることが分っている。
FIAはこれらのクルマ好きの中から将来のレ―シングドライバーやラリードライバーを輩出させたいと考えているようだ。9月30日から行われる初大会ではトッド会長自ら会場に出向くことから、その力の入れようを伺い知ることができる。
今大会は13カ国から24人の世界トップドリフターが東京・お台場の特設会場に集結。世界初のドリフト世界ナンバーワンドライバーを決めることとなる。