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スーパーフォーミュラ:P.MU/CERUMO・INGING 第6戦SUGO 決勝レポート

2017年09月25日 10:42  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

国本雄資(P.MU/CERUMO/INGING)
2017 SUPER FORMULA
P.MU/CERUMO・INGING Race Report
第6戦 スポーツランドSUGO

◆9月24日(日) 決勝
#1 国本雄資 4位/#2 石浦宏明 6位
<決勝>天候:晴れ|コース状況:ドライ
 2017年の全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦、SUGO大会の決勝レースが24日(日)に開催され、P.MU/CERUMO・INGINGの2台は、国本雄資が4位、石浦宏明が6位と2台揃って順位を上げ上位フィニッシュを飾った。

 絶好のレース日和となった決勝日。まずは午前9時から30分間のフリー走行が行われた。開始から10分ほど経過したところでクラッシュ車両の回収のために赤旗中断となったが、それ以外は大きなアクシデントもなくセッションは進行。

 最終的に石浦はトップと1000分の5秒差の2番手タイム、国本は11番手タイムの記録となった。ベストタイムの順位は大きく分かれた2人だが、確かな手ごたえをつかんで決勝に臨んだ。

 雲が陽射しを遮ることが少なかったせいか、決勝レースが始まる午後2時10分の時点で気温は26℃、路面温度は41℃まで上昇した。スタートダッシュに成功したのは国本で、オープニングラップで2ポジションアップし7番手に。石浦は出遅れて12番手からレースをスタートすることになった。

 接近戦の多いレース序盤は、目の前のマシンにふたをされる形で思うようなペースを作れずにいた石浦だったが、他のライバル達が早めのピットイン戦略を選択したり、ペナルティなどで順位を下げていく中でじわじわとポジションアップ。

 さらにオーバーテイクシステムも駆使して、#7フェリックス・ローゼンクビスト選手や#18小林可夢偉選手を自力でかわすと、トラフィックのないタイミングでは、次元の違う抜群の速さを見せた。ただ一人1分7秒台を連発し、ファステストラップを記録しながら見えない敵とのギャップを詰めていき、60周を終了してピットイン。

 残り8周のためにメカニック達が迅速な作業でガソリン補給を行うと、石浦は8番手でコースに復帰し、無給油作戦でペースの上がらない2台をかわして6位フィニッシュとなった。これで貴重な3ポイントを追加し合計33.5ポイントとした石浦は、ポイントリーダーの座を死守して最終戦に挑む。

 国本も、石浦同様にトラフィックのない場所でペースを上げ、他車のピットインの度にポジションアップしていった。石浦よりも1周前にピットインすると、7番手でコース復帰。

 無給油作戦の#7ローゼンクビスト選手の後ろでレースに戻ったが、66周目に#7ローゼンクビスト選手をパスすると、勢いそのままに翌周には#18小林選手を抜き去り、4位チェッカー。表彰台まであと一歩のところまで追い上げてSUGO戦を終えた。

 この結果により国本もシリーズランキングで5ポイントを追加し、僅かではあるが最終戦にタイトルの可能性を残すことになった。2台揃ってのポイント獲得で、チームランキングでもP.MU/CERUMO・INGINGは2位のTEAM MUGEN に4ポイント差をつけて最終戦に挑むことになる。

ドライバー/#1 国本雄資
「スタートは動き出しも良く、もっとポジションを上げられそうだったのですが、行き場がなく2つしか上げられませんでした。でも、ここで2つでも前に出たことで戦略の幅も広げられたし、良かったと思います」

「常に前にクルマがいたので、ダウンフォースが抜けて本来のペースではなかなか走れなかったのですが、前がクリアになってからはすごく速かった。ここまで決勝中のペースに苦しんできましたが、新しく持ち込んだセットがレースに対してとても強かったです」

「安定して走れる速さはありましたが、残念ながら予選ではそれを合わせこむ時間がなかったので、その部分を詰めていくことが鈴鹿までの課題だと思います」

ドライバー/#2 石浦宏明
「スタートは普通に操作をしたのですが、なぜかクルマが動き出すまでにタイムラグがあり、順位を下げてしまいました。それがなければもっと違った展開にできたと思いますが、セーフティーカーも出ませんでしたし、6位まで挽回するのがやっとでしたね」

「ファステストラップは獲りましたし、ペースはダントツに良かったので、それを活かせなかったのは悔やまれます。ただ、昨年のSUGOはノーポイントに終わり、それを克服しようと臨んだ今日のレースで、チームとしてクルマとタイヤの使い方をしっかり見直して手ごたえをつかめたことは、大きなプラスに感じています」

「ランキングポイントは詰められましたが、勢いをつけることができたレースでした。最終戦では思い切った勝負をしていきたいです」

監督/立川祐路
「石浦はとてもペースが良かったのですが、スタートでポジションを下げてしまったことが影響しました。ただ最低限の挽回はできましたし、最終戦をポイントリーダーとして迎えることができます」

「ほとんど差はない状態ですが、なんとか守り切ってタイトルを獲りたいですね。国本も、他のクルマに引っかかってしまうレースにはなりましたが、ペースは良かったです。鈴鹿では2台揃っていい結果を残し、シーズンを締めくくりたいと思います」

総監督/浜島裕英
「2台揃ってドライバーズタイトルの可能性を残し、チームランキングでもトップを守っています。最後まで諦めずに走った結果なので、今日のレースは今後に向けてもいい糧になったと思います。鈴鹿決戦では、まずはいい勝負をして、タイトルを勝ち取りたいと思います」