オーストリアのシュピールベルグで開催されているDTMドイツ・ツーリングカー選手権。23日に行われた第15戦は、ポイントリーダーのマティアス・エクストローム(アウディRS5 DTM)が今季初勝利を挙げ、チャンピオン争いを大きくリードした。
残り2ラウンド4戦となったDTMの2017年シーズン。ここまで2位を3回、3位を2回獲得するも勝利を挙げていなかったエクストロームがレッドブルリンクで大きな勝利を掴んだ。
予選ではジェイミー・グリーンが今季初ポールを獲得。0.021秒差でニコ・ミューラー、さらに0,073秒差でエクストロームが続きアウディ勢がトップ3を奪う。4番手のマルコ・ウィットマン(BMW M4 DTM)も0.081秒差と僅差につける。
快晴の中、55分+1周で争われる決勝レースがスタートする。ホールショットはグリーン。ミューラー、エクストロームが続き、5番手スタートのロバート・ウィケンス(メルセデスAMG C63 DTM)をウィットマンを交わし前の3台を追いかける。
2周目にエクストロームはミューラーを交わし2番手に浮上。ランキング3位につけるレネ・ラスト(アウディRS5 DTM)は6番手につけるも、3周目に入ったところでジャンプスタートのペナルティが科せられてしまう。
11周目終わりでウィケンスとウィットマンがピットイン。エクストロームも13周目終わりでタイヤ交換へ。その翌周にはミューラーもピットへと向かい、エクストロームの前でコースへと復帰する。
エクストロームは、16周目に再びミューラーをオーバーテイクし、ピットイン組のトップをキープ。レースをリードするグリーンは16周目終わりでピットイン。エクストロームとは約2秒を差をつけコースに復帰する。
グリーンはそのままリードをキープ。全車がタイヤ交換を終えた30周目に再びトップへと浮上する。
リードをキープしていたグリーンだったが徐々に詰められていき、36周目エクストロームは第3コーナーで一瞬の隙をつきグリーンをオーバーテイク。残り5分、そのままトップを死守しチェッカーフラッグを受けた。
昨年のブダペスト以来、約1年ぶりの勝利を挙げたエクストローム。
「この初勝利のために十分に長く戦ってきたんだ。3度近づいたけど、全部2位で終わってしまった。今日は素晴らしいコンディションで、この勝利を本当に楽しむことができたよ」とレース後に喜びを語った。
2位となったグリーンは、「マティアス(エクストローム)は僕より少し速かったね。もちろん勝ちたかったよ。十分ではなかったけど、満足している」とコメント。
通算23勝目を挙げたエクストロームは26ポイントを追加し162ポイントとしチャンピオン争いを大きくリード。エクストロームと28ポイント差のランキング2位にはグリーンが浮上。
ルーカス・アウアー(メルセデスAMG C63 DTM)は8位に入り4ポイントを獲得。トップと31ポイント差の131ポイントでランキング3位。ウィットマンは125ポイントでラストを交わしランキング4位となった。