FIA国際自動車連盟は9月21日、ワールド・モータースポーツ・カウンシル(WMSC)の議決として、11月16~19日にマカオGPのなかで開催されるFIA GTワールドカップについて、スポーティングレギュレーションの変更を行うと発表した。
FIA GTワールドカップは、GT3カーの“世界一”を決める戦いとして、マカオGPのなかのGTカップが2015年に発展したもの。2016年はアウディ、ポルシェ、メルセデスベンツがワークス格のチームを送り込み、非常に激しい戦いが展開された。
ただ、マカオというコースの特性上、レース中のクラッシュが即赤旗中断に繋がってしまい、さらに2016年は一度赤旗中断があった後のリスタート時に、トップを奪われたローレンス・バンスール(アウディ)が直後にクラッシュ。横転し赤旗終了となったが、リスタート直前までトップだったためバンスールが優勝……という特異な状況が生まれていた。
WMSCでは、スポーティングレギュレーションのいくつかを改正し、レースマネージメントを最適化。レッドフラッグの状況に柔軟性をもたせたとしている。この変更により、タイムスケジュールの遅れや、予期しない状況に対応する時間がレース前後で長くとられたほか、レッドフラッグ後の再始動手順も10分から5分に短縮されるなどの措置がなされている。
また、WMSCはFIA GTワールドカップのタイヤサプライヤーがピレリになること、燃料が各国で幅広く使用されているパンタとなることも承認した。