トップへ

山下智久はなぜ共演者から慕われる? 俳優と歌手活動の充実から読む

2017年09月22日 07:03  リアルサウンド

リアルサウンド

写真

 9月18日に最終回が放送された山下智久主演のドラマ『コード・ ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON』(フジテレビ系)。全10話を通じて平均視聴率は13%以上と、高視聴率をマーク。最終話は16.4%と有終の美を飾った。2018年には映画化も決定するなど、ファンにとっては嬉しいニュースも飛び出した。これほど多くの人に支持されるドラマへと成長したのは、主演を務めた山下の功績も大きい。そこで、山下の俳優としての魅力について、芸能ライターの佐藤結衣氏に話を聞いた。


(関連:山下智久が幅広い世代に愛される理由は? 『コード・ブルー』藍沢役との共通点などから探る


「本作は、山下さん演じる藍沢耕作を中心に、白石恵(新垣結衣) 、緋山美帆子(戸田恵梨香)、藤川一男(浅利陽介)、冴島はるか(比嘉愛未)の5人を中心に物語が進みます。救急医療という緊迫した舞台は日本ドラマの中でも珍しく、命と向き合うキャラクターたちの成長は、視聴者に多くのものを訴えかけてきます。 2008年にファーストシーズンがスタートしたときにはフライトドクター候補生だった面々も、今ではキャリアを積んだベテランに。それは演じる俳優陣にも言えることで、約10年前にはフレッシュな顔ぶれだったみなさんも実力派のオーラを放つ存在になっています。そんなリアルとフィクションがリンクするようなドラマは、ファンも一緒に時を重ねていく楽しみがありますよね。なかでも、これほど豪華なメンバーの中心となる山下さんには、揺るがない自信からくる落ち着きを感じられました。それは藍沢同様、山下さん自身がこれまでの活動に真摯に向き合ってきたからこそに じみ出る誇り高さなのではないでしょうか」


 各情報番組などでオンエアされたオールアップの挨拶では「人生で1番大きなチャレンジを成し遂げることができた」と、涙を浮かべながら述べていた山下。共演者とも自然にハグを交わすなど、和気あいあいとした現場を築いている様子が伺えた。


「主演の存在は、作品の顔。演技力はもちろんですが、現場の雰囲気作りも大切なミッションだと思います。山下さんの人懐っこい笑顔や飾らない言動が、愛されキャラとして現場の一体感を強めていたのではないでしょうか。山下さんがパーソナリティを務める『Sound Tripper!』(InterFM)にも浅利陽介さんがゲスト出演し、気さくなトークを繰り広げていました。名作ドラマの多くは演者も制作スタッフも楽しんでいるもの。人気シリーズゆえのプレッシャーもある中で、求心力を保つのは座長としての器が試されたでしょう。しかし一部雑誌などで見られた撮影風景には、いつも朗らかな山下さんの姿が。決して重圧を外に漏らすことなく走りきる、ある種のアイドル気質が山下さんの作品づくりには反映されている ように思います」


 さらに今年は、KAT-TUN亀梨和也と共演した『ボク、 運命の人です。』(日本テレビ系)で、亀と山Pとしてシングル『背中越しのチャンス』をリリースするなど、歌手活動も好調な印象だ。


「ファンとしては、そろそろコンサートが恋しくなる頃かもしれません。昨シーズンからドラマ作品が続き、忙しい日々を過ごされたと思います。ゆっくりと休養を取る中で、この大きな山を登りきった今だからこそ、伝えたいメッセージが新たな歌となって生まれたらうれしいですね。また、先日行なわれた亀梨さんのソロコンサートに、山下さんがVTRゲストとして出演した例もありますので、ぜひその逆も実現してほしいところ。個人的には、本作で共演したHey! Say! JUMPの有岡大貴さんとのコラボも見てみたいです」


 ドラマと共に着実に成長を続ける山下の強さ。そして共演者に慕われる愛されキャラが明確になったドラマ2作品 。2017年は、俳優として歌手として成長を遂げた山下のマイルストーンとなった年と言えそうだ。(竹上尋子)