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PWC:最終戦ソノマ。コックスのアキュラNSX GT3が連日のトップ10入り

2017年09月21日 16:52  AUTOSPORT web

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PWC最終戦でトップ10フィニッシュを飾ったアキュラNSX GT3
GTスプリントチャンピオンシップの最終2戦となったPWCピレリ・ワールドチャレンジのソノマ・ラウンドが9月16~17日に開催され、リアルタイム・レーシングのアキュラNSX GT3、ピーター・コックスの93号車が連日のトップ10フィニッシュを飾った。

 すでに前戦テキサスで今季のスプリントXタイトルが確定し、いよいよ本シリーズ最終戦となるラウンド8、ラウンド9が北カリフォルニア州のソノマ・レースウェイで開催され、このシリーズに本格デリバリー前の“テスト・プログラム”として参戦を続けてきたリアルタイム・レーシングのアキュラNSX GT3のワークスカー2台がそろってエントリー。

 43号車のライアン・エバースレーと、93号車ピーター・コックスは、それぞれ予選で11番手、12番手のポジションから土曜のレース1へと挑んだ。

 その2台ともにオープニングラップで好スタートを切り、そろってポジションを上げてコントロールラインを通過していくが、ここで43号車のエバースレーにアクシデントが発生する。

「スタート時に前方にいた2台のマシンが競り合っていたので、こちらはふたつポジションを上げることに成功した。だけど、その際に飛んできたパーツの破片か何かが僕のマシンに当たったんだ」とエバースレー。

「それがどうやらホイールにあたり、ブレーキラインをカットしてしまったのかもしれない」と、制動力を失った43号車は緊急ピットへ。

 これで93号車コックスは9番手に浮上し、「セットアップが適切でなく、難しいレースを強いられた」と言うも、そのままチェッカーまで淡々とラップを重ねてフィニッシュ。シングルポジションでレースを終えた。




 続く日曜のシーズン最終ラウンドとなるレース2は、前日の各車ベストラップ順のグリッドとなるため、43号車が11番手、93号車が12番手と奇しくも両車土曜と同じグリッドポジションからのスタートに。

 ここで「今季ベストスタートだった」と語る93号車コックスが一気に7番手まで浮上すると、セット変更を施したマシンが速さを見せ、6番手のジョン・フォガティ(ポルシェ911 GT3R)との激しいバトルを展開。

 しかし、ここで43号車エバースレーにまたも不運なアクシデントが襲いかかり、スピンでコース上をふさぐ形でストップしたマクラーレン650S GT3を避けきれずクラッシュ。マシンは大きなダメージを負い、レースを諦めざるをえない状況となってしまう。

「僕は何台かのマシンとテール・トゥ・ノーズのバトルをしていて、ターン2に飛び込んだけど、そこにマクラーレンが駐車していたんだ。頭をフル回転させてなんとかフルブレーキングから右に避けようとトライしたけど、ヒットは避けられなかった」と、肩を落としたエバースレー。

 このアクシデントでフルコースイエローが出され、リスタート後は93号車のバトルに注目が集まるも、ポルシェをオーバーテイクすることは叶わず。最終戦は7位フィニッシュのリザルトとなった。

 これでリアルタイム・レーシングのシーズンは、コックスがGTスプリントで9位、エバースレーは13位で終え、リアルタイム・HPD・アキュラはチームランキング6位となった。

 PWCのシーズンは終了したものの、アキュラのNSX GT3開発プログラムの最終戦として、2台は10月13~15日にラグナセカで開催されるインターコンチネンタルGTチャレンジの8時間耐久にエントリー。プログラムの総仕上げとして、欧州勢のGT3チームとともにレースを戦うこととなる。