赤ちゃんのオムツ替えは本当に大変です。ウンチの多い子だと1日中何度も替えることもあり、大きくなるまでおむつ何回替えるのかしら、と思わず計算した人もいることでしょう。
そんな中、おむつなしで育てる方法がありますよと言われたら、一度は試してみたくなるかもしれません。9月15日のガールズちゃんねるに、「おむつなし育児」というトピックが立ちました。トピ主は生後10か月のお子さんにこれを試しており、「おむつなし育児をやったことある人いますか?」と体験談をたずねています。(文:篠原みつき)
「トイレが無い公園では茂みで大も小もしていた」という目撃談
これに対してレスの反応は「垂れ流しってこと?」「なんじゃそれ?」など、嫌悪感に近い驚きがほとんどでした。
「垂れ流しにするのをずーっと後ろから追いかけて掃除するだけで1日終わりそう」
という声も。確かに、おむつに慣れ切っている日本人には意味が分からない人の方が多いでしょう。
「おむつなし育児」とは、赤ちゃんにトイレのしかたを教える育児法で、垂れ流しではなくオムツやおまる、トイレも使います。なるべくおむつの外で排泄の機会を作ってあげることで、赤ちゃんも気持ちいいし、親子の絆も深まる、結果的におむつをほとんど使わず排泄のしつけができると奨めるものです。(参考:「親子で楽しむ!おむつなし育児」ローリー・ブーケ著/河出書房新社)
しかし、スレッドでは「大変そう」というイメージが先行し、反応はよくありません。やっている人を見た目撃談には、「トイレが無い公園では茂みで大も小もしている」「子供が遊んでても中断させて、泣いてもホーローの容器に座らせ、手間隙かけてずっとノートに記入してた」などがあり、悲しいことにつき合いを敬遠される一因にもなっているようでした。
成功者はムリなく自然に子どもの排泄サインをキャッチする
一方で、少数ではありますが成功談を書く人もいます。
「腰が完全に座った頃からやりました。よーく見てるとうんちやおしっこの前に本当にサイン出すので。サインを出したらオマルに座らせるだけで、あとはオムツで過ごしてました」
「普通に遊んでいる最中に、おしっこしそう!って時に連れていくだけですよ」と書いた人は、スレッドの悪評に驚いていました。あせらず自然に子どもの排泄サインをキャッチして実践できたのでしょう。「(中略)それがコミュニケーションのひとつなんであって、イライラする、他の予定が進まないとか、他のことを犠牲にしているなら、やめた方がいいのでしょうね」と指摘しています。
確かに、前述の子どもが泣いていてもやらせるというのは、実際に推奨されている内容(無理強いしない等)とは違い、むしろいけないとされているやり方です。きっと、母親が真面目にやり過ぎ、または効果を早く求め過ぎてしまうのでしょう。
おむつなし育児は、アジアやアフリカをはじめ世界中で見られる伝統的な排泄トレーニングでもあり、その地域に定着しているだけの理由があります。大家族で子どもを見ているのが母親だけではない、暑い気候では蒸れて皮膚によくない、使い捨てのおむつを処理する手段がないなど、様々です。
子育て時代が遥か昔になってしまった者から言わせると…
筆者も10年以上前になりますがトイレトレーニングには苦労しましたので、真面目な人ほど根を詰めてしまう気持ちは分かります。上手く行っている人を見ると焦る気持ちになりますが、日本のようなワンオペ育児が多い状況では難しい面もあるでしょう。それでも興味があれば、自分のライフスタイルに合った形で採り入れれば良いのです。
個人的には、「子育て時代が遥か昔になってしまった者から言わせてもらうと、オムツが早く外れようが外れまいが、紙おむつで育てようが布で育てようが、子供の人間形成にも健康にも能力にも将来なんら影響はありません…」というコメントに共感しました。